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その日はいつかやって来る
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 現在こいつは人類の敵と自称している。 やろうと思えば今までにいくらでも機会があったはずだ。 今はブラフなのか本気なのか、見極めなければならない。

『オカルトGメン本部から通信です、遮断しますか?』

「いや、繋いでくれ」

 またウィンドウが表示され、画面の向こうにも「隊長」が現れた、こいつも1体じゃなかったんだな。

「呼んだかしら横島君、一体何をしているの?」

「はっ、逆天号を接収に来た、魔族、神族と交渉中です」

「それはね、脅迫って言うのよ、すぐにやめなさいっ!」

 またウィンドウから手が伸びて、奴の胸倉を掴んだ。 手が出せるのは標準の仕様らしい。

「嫌だなあ、逆天号は地球防衛の要ですよ。 安全装置で地球に向かって撃てないのなんか、建造に関わった隊長が一番良く知ってるじゃないですか」

「貴様っ、そうだったのかっ!」

「でも貴方なら、安全装置ぐらい、すぐ解除できるでしょ?」

「そりゃまあ、設計者ですから」

「…………」

「それと戦闘用ドロイドと、降下艇の準備もやめなさいっ!」

「そっちもロボット3原則がありますよ。 人間を殴れるのは、隊長と、おふくろと、マリア……は動かなくなりましたね」

「じゃあ、何故こんな事をっ」

「逆天号が無くなったら、こっちから地球に送ってる魔力が尽きて、全身サイボーグ化して生き残ってる連中が魂を無くして狂い出します。 その後は魂欲しさに普通人を殺して行くはずですよ。 世界中、各家庭が戦場になりますね」

「何ですって?」

「隊長、よく聞いて下さい、これも歴史の必然なんです。 俺が現世で課せられた使命も、アシュタロスと同じで、魔導災害を起こす事だったんですよ」

「誰がそんな」

「よく分かりませんけど、俺の中の俺が教えてくれました。 無視して魔界へ行ってもいいんですけど、俺がやらないと、また「宇宙の意思」とやらで、別の災害が起きるだけです」

「貴方がやらなければどうなるの?」

「カオス式予測機では、地球で極移動が起こって、軌道リングが崩壊すると出ました、もっと悲惨ですよ」

「何だとっ!」

「そんな大事故が起こるなら、どうして早く連絡しなかったのっ!?」

「ついさっき始まったんです。 神無と朧が最後の願いで俺の呪いを解いてくれた時から、因果律の歯車が動き始めたみたいで… それに事前に対策すると、対策されていない所で災害が起こります」

「被害予測は?」

「はい、これから3億7千万人が、たった1度の事故で死ぬと出ました」

 ほとんど「神罰」クラスの被害じゃないか… 人類史上最大だな。

「じゃあ、貴方を殺せば、その事故は収まるのかしら?」

「いいえ 逆天号も残ります
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