05
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
現在こいつは人類の敵と自称している。 やろうと思えば今までにいくらでも機会があったはずだ。 今はブラフなのか本気なのか、見極めなければならない。
『オカルトGメン本部から通信です、遮断しますか?』
「いや、繋いでくれ」
またウィンドウが表示され、画面の向こうにも「隊長」が現れた、こいつも1体じゃなかったんだな。
「呼んだかしら横島君、一体何をしているの?」
「はっ、逆天号を接収に来た、魔族、神族と交渉中です」
「それはね、脅迫って言うのよ、すぐにやめなさいっ!」
またウィンドウから手が伸びて、奴の胸倉を掴んだ。 手が出せるのは標準の仕様らしい。
「嫌だなあ、逆天号は地球防衛の要ですよ。 安全装置で地球に向かって撃てないのなんか、建造に関わった隊長が一番良く知ってるじゃないですか」
「貴様っ、そうだったのかっ!」
「でも貴方なら、安全装置ぐらい、すぐ解除できるでしょ?」
「そりゃまあ、設計者ですから」
「…………」
「それと戦闘用ドロイドと、降下艇の準備もやめなさいっ!」
「そっちもロボット3原則がありますよ。 人間を殴れるのは、隊長と、おふくろと、マリア……は動かなくなりましたね」
「じゃあ、何故こんな事をっ」
「逆天号が無くなったら、こっちから地球に送ってる魔力が尽きて、全身サイボーグ化して生き残ってる連中が魂を無くして狂い出します。 その後は魂欲しさに普通人を殺して行くはずですよ。 世界中、各家庭が戦場になりますね」
「何ですって?」
「隊長、よく聞いて下さい、これも歴史の必然なんです。 俺が現世で課せられた使命も、アシュタロスと同じで、魔導災害を起こす事だったんですよ」
「誰がそんな」
「よく分かりませんけど、俺の中の俺が教えてくれました。 無視して魔界へ行ってもいいんですけど、俺がやらないと、また「宇宙の意思」とやらで、別の災害が起きるだけです」
「貴方がやらなければどうなるの?」
「カオス式予測機では、地球で極移動が起こって、軌道リングが崩壊すると出ました、もっと悲惨ですよ」
「何だとっ!」
「そんな大事故が起こるなら、どうして早く連絡しなかったのっ!?」
「ついさっき始まったんです。 神無と朧が最後の願いで俺の呪いを解いてくれた時から、因果律の歯車が動き始めたみたいで… それに事前に対策すると、対策されていない所で災害が起こります」
「被害予測は?」
「はい、これから3億7千万人が、たった1度の事故で死ぬと出ました」
ほとんど「神罰」クラスの被害じゃないか… 人類史上最大だな。
「じゃあ、貴方を殺せば、その事故は収まるのかしら?」
「いいえ 逆天号も残ります
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ