暁 ~小説投稿サイト~
その日はいつかやって来る
03
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ければ、今までも話せたはずです」

「いいえ、もしパピリオまで、貴方達みたいな薄汚い二枚舌になってるなら、二度と会いたくありません。 さようなら、小竜姫様」

 随分と嫌われた物だな、小竜姫よ。


「まだ話は終わってません、貴方は…」

「Gマザー、アクティブ」

『了解』

 マザー? 何の事だ、まさか…

「ちょっとアンタ、神様か何か知らないけど、うちの息子あれだけ泣かせといて、よくこの家の敷居跨げたねえ」

「ヒッ!」

 速いっ、アンドロイドか? 消耗しているとは言え、一瞬で小竜姫の後ろを取るとは。

「まあ事務所でゆっくり話でも聞こうか? こっち来なさい」

「ま、待って下さいっ、まだ話し…」

 ボコッ!

 一発か? 小竜姫でも一発なのか? 一体何千マイトあるんだ? 確かにこんな物が何体か降下すれば人類が滅びる… 量産されれば神界も魔界もただでは済まんぞっ、この任務はこれが目的だったのか?

《アンドロイドが小竜姫を一撃で倒した、こいつの捕獲は不可能だ》

《了解、標的のみを連れて速やかに脱出せよ、追撃を受けた場合、安全は保障できない、我々も撤退する》

 そうか、下らない任務かと思ったが、中々危険な任務じゃないか、ゾクゾクするな。


「まあ、こんなのは、こっちに置いといてと」

 言葉通り、通路にゴミと一緒に放置される小竜姫… 無様だ。

「おふくろ、それ神様だからな、罰当たっても知らないぞ」

「罰が怖くて母親やってられるかっ、着払いで送り返してやるよ。 それより神無ちゃん、よく来てくれたね」

「はっ、ドクターカオスが亡くなられたと聞いて、飛んで来ました」

「そう… でもあの人も「早くお迎えが来て欲しい」って言ってたから、お祝いしてもいいぐらいなのに、このバカがビービー泣いて。 それよりお前はシャワー浴びて、髭剃って来いっ!」

「ギャッ!」

 こいつが横島専用お仕置きアンドロイドか、さすがに自分より強く作ったと言われるだけの事はある。 私もこれ以上余計な事を言えば、小竜姫と同じ運命だ。

「このバカッ! また布団の上散らかしてっ、マリアちゃんバラバラじゃないのっ、さっさと片付けないと、シーツと一緒に洗濯するよっ」

「そんなすぐに治ったら苦労しないんだよっ! 絶対触んなよっ!」

 風呂場のドア越しに、わめき合う一人と一台。 この哀れな親子ごっこも延々と続けられて来たんだな、何百年と…


「それで? そっちの目付きの悪いお姉さんは、タマちゃん人質に取って、息子を悪い遊びに引き込もうって魂胆だね?」

「はっ?」

 あいつが風呂場に入ったのを確認すると、グレートマザーの視線がこちらを向いた。 考えろ、小
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