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その日はいつかやって来る
03
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ぶりですね、小竜姫様」

 加速を解くと、すっかりボロボロになった小竜姫が現れた。 ここで戦う事を考えていなかったのか?

「横島さん、魔界に行ってはいけません……」

「ご苦労な事だな、その様子だと月の周回軌道から超加速で飛んで来たんだろう? 神族はレンタルボートも借りられないのか?」

「違います、それでは間に合わなかったのと… この船がどの港からも一番遠くなるよう、移動しているからです」

「当然だ、腐った人間からも、罰を与える事しか知らない、お前達神族からも逃げるためだ。 あれだけこいつを苦しめておいて、どの面下げてここに来た?」

「あれは自然の摂理ですっ、死者を復活させるなど、あってはならない事です。 私も警告はしました」

「それを決めたのは、お前達神だ。 これだけ神族に貢献した奴に、一人や二人、一生を共にする女をくれてやっても罰は当たるまい。 それともこの月神族のように、お前自身が禁忌を破って体を捧げるか? それなら話だけでも聞いてやろう」

「何ですって、貴方は?」

「私は罰など恐れないっ、例え女王が許さなくとも、私は横島に対する… 感謝を忘れない」

 ふっ、そんなに赤くなって感謝だと? 笑わせるな。

「月神族ですら、感謝の気持ちだけで体を許すのだ。 さあ、お前も服を脱いで足を開いてみろ」

 2つ目の任務として、こいつの数少ない知人である神族の勧誘や誘惑も指示されている。 まあ、お堅いこいつは無理だろうが、ここまで言えば冷静ではいられまい。

「そんな事、できるはずがありませんっ」

「そうか、人間と交尾すれば、お前が人間界か魔界に堕とされるんだったな、魔界に来るなら歓迎するぞ」

「くっ… 貴方ならできるとでも言うのですかっ!」

「ああ、契約の印に抱かれてもいいな、見せてやろうか?」

「下品な話はやめなさいっ」

「では帰れ」


「小竜姫様、ボートで好きな所までお送りしますよ、お別れに治療の文珠も差し上げましょうか?」

「駄目です、貴方をあんな危険な場所には行かせませんっ」

「ここまで来て、まだそんな綺麗事を言うんですね… 俺の方が危険なんでしょ? 死んだ方が安全なんでしょ、正直に「殺しに来た」って言って下さいよ」

「違いますっ」

「神族がそんな事をするのかっ!」

 三人とも任務の内容は同じか? 「手に入らなければ殺せ」だ。

「ワルキューレみたいに、「タマモを人質に取ったから、来なければ殺す」ぐらい言って下さいよ… あ、パピリオ人質にしたって事でどうですか?」

 何もそこまでは言っていないぞ。

「そんな卑劣な真似はしませんっ。 パピリオさんと話したければ、ここに呼んでも構いません。 通信を遮断していな
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