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だ解いていない」
狐の争奪戦では、こいつや神族より先に我々が手を打った。 こいつの情報を知り尽くしていたジークの手柄だ。
「タマモ… 会わせてくれっ、お願いだっ、この通りっ、何でもするっ! タマモ〜〜ッ!」
床に額を擦り付けるようにして土下座する哀れな人間。 こんな男が人間を滅ぼせる力を持っていて、我々や神族にも影響を及ぼせるとは、とても考えられない。
「では魔界に来い。 お前がカオスから何を学んだかは知らないが、魔法とは我々魔族の法術なのだ。 何も禁止されていない、死人を復活させたからと言って、神族に罰せられる事も無い」
「え……?」
「そうだ、何かに命じられるように、何度も自殺を繰り返す事も無いし、完全なはずの体が崩れ落ちる事も無い」
「うわああああっ! 嫌だっ、もう嫌だ〜〜〜〜っ!」
余程辛かったのだろう、こいつの周りのアンドロイドには、親友や壁の写真の4人はいない。 ある程度距離を置いていた神父や隣の母娘、金髪の魔女、たまに起動する自分の母親や父親辺りまでだ。
それぞれ役割が決まっていて、身の回りの世話や「近所の食堂」をさせていたようだが、説教や指導しかしない神父は神族の作為を感じる。
「さあ、準備をしろっ、持ち物は携帯できる武器と装備だけだ、食料や住居はこちらで用意する」
「この家は? マリアは?」
「置いて行け、生き延びたなら後で取りに来ればいい」
「……わかった」
契約完了だ、もうお前の命は私の物だ。
「ヨコシマーー!」
『ご来客です』
来たか、神族か…?
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