暁 〜小説投稿サイト〜
その日はいつかやって来る
01
[4/4]

[9] 最初 [1]後書き [2]次話
方には聞きたい事が沢山ありますっ! まっ…、どうしたんですっ、その羽根はっ?」
「うるさいっ、ルシオラにでも聞けばいい。 今が魔界に攻め込むチャンスだぞ、それとも奴と同盟でも結ぶか?」
「いえ、それは断られたようです」

 あの馬鹿も神族になりたかった訳では無いらしい。 争いたくないのなら、とっとと魔界を出て行けばいいものを… あれだけの力と、あの羽根があれば神族とて拒みはしまい。

「そうか、では帰る」
 シュンッ!

 だが魔族として産まれ、魔族として転生し、あの土地で育ったあいつ。 特にあの思い出の場所を離れるつもりは無いのかも知れない。

 それから城に帰っても、誰も私に手出ししようとはしなかった。 何しろあの九尾の狐を一発で倒したのだからな。
 それにしても様子がおかしい? そうか、ここも浄化されたのか、これでもう魔族は誰も入って来れまい、上手くやったな。

 やがて寝所に案内されると、あの人は私の羽に包まれて眠っていた。 全く朽ちていない、またあいつが何かしたのだろう。
 しかし、よくもまあ、これだけ溜め込んだ物だ。 羽根布団を作ると言っていたが、寝心地はどうだ? 少し足りないようだから添い寝してやろう。

 こうして私は同じ色の羽根で、あの人を包んで共に眠った。 次に起こされる時は、あのマヌケ面がいい。 

[9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ