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提督はBarにいる。
香味塩でツウな飲み方を・その2
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「むしろ美味しい?」

「だから言ったろ?美味いって」





「うぅ〜……飲み過ぎてしまいました」

「大丈夫か?香取」

 帰り際、どうにか立ち上がった香取だが足元が覚束ない。フラフラとしているその様子に不安を覚えた俺はカウンターを出て傍に駆け寄る。

「あっ!」

「おっと」

 躓いた香取が俺に寄り掛かるように倒れ込んで来る。吐息からは強い酒の匂い。こりゃダメだな。

「す、すみません提督!すぐにどきますから……」

「いや、そのまま寄り掛かってろ。よ……っと」

 俺は香取の脇の下と膝裏に手早く腕を差し込み、ひょいと抱え上げる。いわゆるお姫様だっこって奴だな。

「あんまり動くなよ?」

「は、はいぃ……」

 更に赤くなった香取が、俺にギュッと抱き付いてくる。そんな様子を見て、頬を膨らませている鹿島。

「香取姉ったら、そんなに酔ってないクセに」

「何か言ったか?鹿島」

「いえ!何でも無いです」

 俺はそのまま香取の部屋までお姫様だっこのまま送り届けてやった。後日、あの程度の酒量で香取は酔うタマではないと知らされた。その事を香取に問い質すと、

『女は強かなんですよ?うふふ……』

 と眼鏡の奥の瞳を輝かせてはぐらかされてしまった。どうやら鹿島だけでなく香取も油断ならない女のようだ。
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