暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1706話
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その動きは、稚拙と呼ぶに相応しい。
 これは?
 MDにしては、動きが悪いような……
 ここが水中だというのが、影響しているのか?
 いや、けどそれでも今のキャンサーの動きには違和感がある。
 ……そう、まるで水中での行動に最適化されていない……いや、されきっていない?
 そんな感じだ。

『アクセル、キャンサーの様子がおかしくない?』

 俺と同じ疑問を抱いたのだろう。綾子からの通信が入る。

「ああ、それは俺も感じていた。……恐らく、このキャンサーのMDシステム……AIは完全じゃないんだろうな」

 そう言いながら、ツバロフがトレーズ派に捕らえられていた事を思い出す。
 MDシステムはツバロフが中心になって進めていたものだ。
 勿論、ツバロフ1人でMDシステムを完成させた訳ではないのだろうが、それでもツバロフがMDシステムに対して一番深く理解していたのは間違いない。
 そうである以上、ツバロフがトレーズ派に捕まってしまえば、財団派にはMDシステムを開発する上で中心人物となるべき頭脳がいなかった……という事になる。
 この世界のツバロフとは会っていないので、あくまでも原作の描写で思い出すしかないが、それでもツバロフは偏執狂的なまでにMDシステムについて入れ込んでいた。
 だとすれば、そのツバロフがいなくなった状況でMDシステムを上手く扱えるのかという疑問もある。
 いや、現在の状況のままで運用する程度であれば、全く問題はないだろう。
 だが水中用MSのMDのプログラムという、今までは全く想定していなかったプログラムを組む事が出来るのかというのは……
 まぁ、MDの開発に人生を捧げてきたツバロフだけに、水中用MSに使うMDのプログラムの雛形とかがあっても不思議ではないが。
 そんな風に考えている間も、次々にキャンサー、パイシーズのMDは撃破されていく。

「こっちはMDだけだが、有人機に当たった奴はいるか?」
『何機かそれっぽいのはいたけど、MDを盾にしているのか前に出てこねえな』
『こちらは人形だけだ』

 デュオと五飛の通信は、ある意味予想通りのものだったが……

『アクセル、こっちに有人機が何機かいる。それも、あたしを執拗に狙ってくるんだけど!』

 悲鳴……いや、より正確には驚きの色を伴って通信がトールギスから送られてくる。
 一瞬何故有人機がトールギスに集中攻撃を? と思ったが……その理由はすぐに思いついた。
 トールギスがつい先日まで俺が乗っていたMSなのだから、今でも俺が乗っていると、そう思う者がいてもおかしくはないだろう。
 そして有人機ということは、恐らく前回俺達が戦った水中用MS部隊の生き残りがいる筈なのだから。
 あー……でも、原作だとアレックスもミュラーもトレー
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