目覚めない男
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な予感が脳裏を過る。
「今回お前には国王に付いてもらうことになっているのは伝えたな?」
「えぇ、まぁ・・・」
国王の周囲の警護と、万が一の場合の治療のために、俺、ウェンディ、シェリアの三人は国王のすぐそばに付くことになっている。改まって何を言われるのかと思ったら、そんなことの確認なのか?
「国王のそばにつく三人の中では、お前が一番の実力者だ。だからこそ、お前にしか頼めないことがある」
褒められているのがわかるから、思わずはにかんでいたのだが、ここからが本題とあって表情を引き締め直す。
「もし、俺たちが突破されたら、お前が先頭に立って敵を止めろ」
敵の主力に一人ずつ戦いを挑むことになっている今回の作戦。ユキノさんたちも復帰していることから、多少は戦力も補強できるとは思うけど、万全ではないから王国兵と行動を共にすることになると考えられる。なので、あまりないとは思うが、担当者が撃破されると敵は必然的に国王の元にたどり着く可能性が高くなる。
「そりゃあもちろんですよ!!いまさら言わないでください」
だけど、そんなことは始めからわかっている。そのためにいるのだから、全力で敵を殲滅するのは決まりきっていることだ。
「ならよかった。だが、簡単に考えることはやめてくれ。今回の依頼はそれだけ重要なんだ」
もし失敗したら、フィオーレ王国が大きく傾くことになる最重要クエスト。絶対に失敗することが許されないため、緊張感を持って臨まなければならないことは百も承知だ。
「特に、一夜たちをやったホッパーと呼ばれている男。奴がもっとも警戒すべき相手だ」
俺はまだ姿を見たことはないが、レオンの攻撃ですら片手で止めることができるほどの強者。しかも一夜さん、レンさん、イヴさん、タクトさんの四人を一人で倒してしまうことから、防御力、攻撃力共に優れていることは確かだ。
「もしかしたら、奴だけは俺たちのことを突破してくるかもしれん。そうなると、何か対策をしておかなければならない」
「対策ですか」
そう言われても、相手がどんなタイプの敵なのかもわからないのに、どうやって対策を取るべきなのか。そもそも、その人が突破してくるのかわからないし、そうなると他の人たちの対策も考えなければならなくなるんじゃ・・・
「他の連中はお前ならなんとかできる。だが、ホッパーはそいつらを束ねる組織のリーダーだ。無策でやるわけにはいかない」
だから一夜さんたちに話を聞いておけというリオンさん。一度とはいえ、手合わせした相手なら何か分かるかもしれない。そう納得した俺は見回り当番が終わった後、一夜さんたちに話を聞いてみたが、彼らも何某何なのかわからぬうちにやられてしまったらしく、有益な情報を得ることはできなかった。
「どうしたも
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