暁 〜小説投稿サイト〜
フロンティアを駆け抜けて
シンボルを賭けたバトル!
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タイプのゲンガーやエスパータイプのサーナイトには致命的なダメージを……何!?」

 闇に覆われたことで炎も消え、襲われた三匹の様子が視認出来るようになる。だがそこにはドラコの予想した光景はなかった。ガルーラ親子が平然としているのはいい。だがサーナイト色違いになったように体を黒く染めながらも立っており、ゲンガーに至っては消えていた。戦闘不能になって倒れているわけではない。


「そんな付け焼刃頼りで……ずっと戦い続けてきた僕達は倒せない! ガブリアス、『ドラゴンクロ―』! ゲンガー『シャドーボール』!」
「ミラ、二人を守ってあげて!」

 大技を出して隙の出来たジュペッタとキュウコンを狙う強烈な一撃をヤミラミが『守る』で防ごうとする。ガブリアスの刃は宝石で何とか受け止めたが、ゲンガーの棘の塊と化した弾丸に大楯が砕け散って吹き飛ばされた。弱点となる一撃を受けてヤミラミはそのまま倒れてしまった。ジュペッタとキュウコンがその間に何とか飛びのいて距離を取る。

「メガゲンガーの体は地面を通して異空間に繋がってる……どんな状況になっても逃げられなくなることはない。サーナイトだって『リフレクター』を使えばダメージは減らせる」

 ジェムもメガゲンガーが地面から異空間を通して抜け出てくるのは見えていた。だからこそ二体の攻撃にも対応できたわけだが、表情は苦い。ジェムの作戦では敢えて二体で攻撃をしのぎ、余計にポケモンがダメージを受けないようにしつつ予想外であろうZ技で一気に倒すつもりだった。だが思ったほどの効果を上げられず、守りの要であるヤミラミを倒されてしまったのだから当然だ。

「君の機転や発想はすごいし、昨日みたいな特別な状況じゃ助けられた……でも、普通のポケモン勝負ならそういうトリッキーな戦いよりもポケモンの能力の高さに安定した威力と命中率、使い慣れた技の方が確実に強さを発揮できる」
「……」

 選び抜かれたポケモンの強さとそれを扱いこなす経験に裏打ちされた、技に特別な個性はなくともひたすらに良手を打ち続けられる安定感。多少の変則ルールならものともしないその強さを改めてジェムは思い知る。

「前と違ってこっちのポケモンも何体かは倒されるだろうけど、この勝負……最後は必ず僕が勝つ」
「まだ一体倒されただけ、まだまだ勝負はわからない……ここからよ!」

 わずかにジェムの声が強張る。Z技は一回しか使えないしジュペッタはこのバトルメガシンカは使えない。倒れたヤミラミに加えその損失は決して小さくないことはわかっていた。アルカがそのことは説明してくれた上でリスクを理解して使ったのだから、後悔はない。ジェムは弱気を打ち払うように自分を鼓舞する。


(それでも、負けたくない……お父様みたいに幽雅じゃなくた
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