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フロンティアを駆け抜けて
シンボルを賭けたバトル!
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──なら、お前が負かしてやれ。覚悟の重みは違えど、あいつも己の力に幻想を抱いていることに変わりない。あいつが実力を認めたお前の力で、ダイバの幻想をぶち壊してやれ。

 いくらダイバが強くても、この先一生勝ち続けるなんて不可能だ。二十年間頂点を守り続ける最強のチャンピオンでさえ、その力は幽玄で有限なのだから。そのことを心に刻み、ジェムはダイバに宣言する。


「ダイバ君は無理に勝たなくたっていい。負けたって、あなたが認めてほしい人達はあなたを見捨てたり失望なんかしないって……私が証明してみせる!! 行くよミラ、ペタペタ!」
「出来る気でいるならやってみなよ。僕はチャンピオンを超える。その為なら君の懐にある努力の結晶を奪ってでも……僕が勝つ!! 出てこいガブリアス!」


 二人はモンスターボールから自分と共に戦う仲間を出す。ジェムのゴーストタイプ二体に対して、ダイバはガブリアスだけを出す。勝った方がシンボルを全て手に入れる権利を賭けたバトルが、ついに始まる。

「蹴散らせガブリアス、『ドラゴンクロ―』!」
「ペタペタ、『鬼火』!」
「……『砂嵐』!」

 まっすぐ突撃するガブリアスにジュペッタが火傷を負わせようとする。ガブリアスは一瞬止まって体をぐるりと回転させると地面から大量の砂が巻き上がった嵐となった。そして、ガブリアスの蒼い体が消える。ガブリアスの特性『砂隠れ』により砂嵐による視界の悪さと体そのものに砂を纏うことで身を隠して相手の攻撃を回避したのだ。『鬼火』は砂嵐に紛れて消える。

「ガブリアス、このまま一匹仕留めろ」
「させないわ! ミラも『鬼火』!」
「そんなもの……!」

 ヤミラミが胸の宝石からジュペッタと同じ炎を出す。ガブリアスは砂に紛れ旋回し、ジュペッタの背後を取った。鎌のような翼が振り上げられる。ジュペッタはそのことに気づいておらず防ぐことが出来ない。だがヤミラミの炎がぐるりと曲がり、ガブリアスへ飛んでいく。振り下ろす腕にカウンターのように当たり、あまりの熱さにガブリアスが退いた。

「ミラならダイバ君の攻撃がいくら早くて強くても『見切り』と『見破る』で捌いていける……前みたいなやられ方はしないわ」
「……このルールを選んだのはそのためか」

 ダイバの長所はポケモン自体の強さに加え、ジェムの知るだけでも『高速移動』『爪とぎ』『グロウパンチ』『剣の舞』などを積極的に使い能力を強化することで一撃一撃がとにかく早くて重いことだ。一対一で向き合ってはどうしても力の差が出てしまう。故に複数体のポケモンを任意で呼び出せるこのルールを選んだというわけだ。ヤミラミの弱点を突くポケモンが来ても他のポケモンでサポートできる。

「だけど火傷くらい大した問題じゃない。ド
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