最終章:夢を追い続けて
第49話「襲撃」
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のが耐えられなくなっていたのだ。
「...私を案じてくれてありがとうございます。...さようならです。」
「....くそっ....!」
もはや、千冬にユーリを止める事は出来なかった。
教師としての不甲斐なさ、ユーリにとっての最善が桜に連れていかれる事という事実。
その二つが、千冬を黙らせていた。
「.......。」
「...さぁ千冬、お前はどうする?」
走り去っていくユーリを、千冬は黙って見送る。そんな千冬に、四季は尋ねる。
戦意は、ほとんど失ってしまったようなものだ。
「......エーベルヴァインを、頼む。」
「...そうか。」
一言、そういって千冬は再び構える。
「...私には、教師は向いてなかった。だから、ブリュンヒルデとしてでも、IS学園の教師としてでもない。一人の“織斑千冬”として、ここを押し通る!」
「っ!」
ギィイイン!!
先ほどまでよりも段違いの衝撃が四季を襲う。
防いだものの、その威力に四季は後退する。
「....へぇ...。」
「さすがね。」
「......。」
さっきまでとは違う。そう四季と春華は感じ取り、構えなおす。
それに対し、千冬はブレードを腰に構え、居合の体勢を取る。
「くっ....!」
「......!」
瞬間、千冬は廊下を縦横無尽に駆けながら、四季へと間合いを詰める。
牽制するために春華が銃弾を撃つが、そのスピードを捉えきれない。
「速い....!」
「―――心に、“水”を宿す。」
迎撃しようとする四季の斬撃を、千冬は円を描くように躱す。
「ふっ!」
「がっ....!?」
「四季!」
「遅い。」
「しまっ....!?」
四季に峰打ちを一閃。動揺を見せた春華にもすぐさま肉薄、同じように一閃を決めた。
「...責任感やその類のものは一時捨て置く。...あいつを止めるだけだ。」
「はは...そうこなくちゃな...!」
「それぐらいの覚悟をしてくれなくちゃ困るわ。私たちの娘なんだから!」
ダメージを受けたものの、すぐに二人は構えなおす。
「基礎能力で負けるなら...。」
「手数と技術で補えってね!」
四季はブレードをもう一振り、春華は銃剣二丁に武器を切り替える。
それを見て、千冬もまだ突破できないと悟る。
「はぁっ!!」
「ぜぁっ!」
再び千冬と四季がぶつかり合う。
...親子の戦いは、まだまだ続くようだ。
ギィイイン!!
「ぐっ....!」
「はぁっ!」
「甘い!」
秋
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