暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第49話「襲撃」
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
のが耐えられなくなっていたのだ。

「...私を案じてくれてありがとうございます。...さようならです。」

「....くそっ....!」

 もはや、千冬にユーリを止める事は出来なかった。
 教師としての不甲斐なさ、ユーリにとっての最善が桜に連れていかれる事という事実。
 その二つが、千冬を黙らせていた。

「.......。」

「...さぁ千冬、お前はどうする?」

 走り去っていくユーリを、千冬は黙って見送る。そんな千冬に、四季は尋ねる。
 戦意は、ほとんど失ってしまったようなものだ。

「......エーベルヴァインを、頼む。」

「...そうか。」

 一言、そういって千冬は再び構える。

「...私には、教師は向いてなかった。だから、ブリュンヒルデとしてでも、IS学園の教師としてでもない。一人の“織斑千冬”として、ここを押し通る!」

「っ!」

     ギィイイン!!

 先ほどまでよりも段違いの衝撃が四季を襲う。
 防いだものの、その威力に四季は後退する。

「....へぇ...。」

「さすがね。」

「......。」

 さっきまでとは違う。そう四季と春華は感じ取り、構えなおす。
 それに対し、千冬はブレードを腰に構え、居合の体勢を取る。

「くっ....!」

「......!」

 瞬間、千冬は廊下を縦横無尽に駆けながら、四季へと間合いを詰める。
 牽制するために春華が銃弾を撃つが、そのスピードを捉えきれない。

「速い....!」

「―――心に、“水”を宿す。」

 迎撃しようとする四季の斬撃を、千冬は円を描くように躱す。

「ふっ!」

「がっ....!?」

「四季!」

「遅い。」

「しまっ....!?」

 四季に峰打ちを一閃。動揺を見せた春華にもすぐさま肉薄、同じように一閃を決めた。

「...責任感やその類のものは一時捨て置く。...あいつを止めるだけだ。」

「はは...そうこなくちゃな...!」

「それぐらいの覚悟をしてくれなくちゃ困るわ。私たちの娘なんだから!」

 ダメージを受けたものの、すぐに二人は構えなおす。

「基礎能力で負けるなら...。」

「手数と技術で補えってね!」

 四季はブレードをもう一振り、春華は銃剣二丁に武器を切り替える。
 それを見て、千冬もまだ突破できないと悟る。

「はぁっ!!」

「ぜぁっ!」

 再び千冬と四季がぶつかり合う。
 ...親子の戦いは、まだまだ続くようだ。







     ギィイイン!!

「ぐっ....!」

「はぁっ!」

「甘い!」

 秋
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ