暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第49話「襲撃」
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
らは俺が教えたものだ。今までの模擬戦、試合においては手加減をしていたが、本気を出せば...。」

「っ....!?」

   ―――“羅刹”
   ―――“九重の羅刹”

 咄嗟に、秋十は自身が最も上手く扱える技を放つ。
 しかし、それに桜は上位互換の技で正面から打ち破ってきた。

「がぁあああっ!?」

「...この通りだ。」

 なすすべなく、秋十は吹き飛ばされる。
 立っている次元が違う。...まさにそんな感覚を、秋十は味わった。

「ぐ、ぅ...!ま、だ....!」

「...だろうな。秋十君は、そういう人間だ。」

 だが、それでも諦められない。
 そんな想いで、秋十は立ち上がる。

「(SEは残っている。“水”の攻撃だから体にもダメージが入ったが、この程度...!)」

「だが、既存の力だけでは、俺には勝てんぞ?」

「っ.....。」

 勝てない。それは秋十も理解していた。
 止める理由も“学園の生徒”という、桜を止めるにはあまりにも薄い理由だ。

「それとな....。」

     ―――ギィイイン!

「なっ....!?」

「今の俺は常に全力だ。慢心は残っているだろうが...全員で来ても勝てんぞ?」

 セシリアの狙撃を桜は難なく弾く。
 秋十も意識してなかった不意打ち。それを桜は()()()()対処した。

「そろそろゴーレムがやられた所だな。」

「......。」

「さっき言った通り、それでも勝てんがな。」

 秋十は黙ったままレーダーを確認する。
 敵機は全て沈黙。マドカ達の反応が近付いているのが理解できた。

「尤も、ユーリちゃんと千冬がいれば結果は分からなかったがな。」

「そうだ...!千冬姉は....!?」

 ユーリはともかく、千冬はじっとしているはずがないと秋十は分かっていた。
 だからこそ、この場に来ていない事を訝しむ。

「千冬とて生身だ。俺が相手するまでもない。」

「っ.....。」

 “俺が”と言う所から、他にも誰か来ているのだと秋十は察する。
 ゴーレムの反応がない事から、生身の人間だという事もわかっていた。

「....さて、どうやって俺を止める?」

 不敵に笑う桜。
 そんな天災を相手に、秋十は再び立ち向かった。







     ギィイイン!!

「ぐっ....!」

 “ズザァッ”と、床を滑るように後退する千冬。
 その視線の先には、ブレードを構えた四季と、銃を手にした春華。

「(一対一では有利でも、二人相手では押し切れない...!)」

 確かに千冬の身体能力、運動神経はトップクラスでは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ