暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第49話「襲撃」
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「....?今のは....。」

 ふと、廊下を曲がると、突き当りのT字の通路を誰かが通るのが見える。
 見覚えのある紫のような髪色に、ユーリは駆けだす。

「っ....!」

「えっ!?」

 突き当りまで辿り着く瞬間、目の前を千冬が走り抜けていく。
 突然の事だったため、ユーリは驚いて足を止めてしまう。

「ユーリ!」

「あ、アミタ先生...。」

「なぜここに!?貴女は今、自室で待機してるはずでは...。」

 ユーリに気づかずに千冬が去った後に、アミタとキリエが来る。
 どうやら、千冬に追従するように走ってきていたらしい。

「マドカさんがいなくて、外に出てみたら戦闘が起こっていたので...。」

「なんで間が悪い...。」

「あの、一体何が...。」

 何が起きているのかと、ユーリはアミタに尋ねる。

「...襲撃よ。」

「えっ?」

「キリエの言う通り、襲撃です。ISではない、大量のゴーレムが学園を包囲するように襲ってきています。現状はISに乗れる皆さんで応戦。こちらからもサポートするつもりでしたが...。」

 そこで、アミタは言い淀む。まるで、言っていいのか躊躇うように。

「先程の...織斑先生ですよね?まさか、追いかけていたのは...。」

「...ゴーレム部隊は陽動。桜さんはその隙を利用して潜入し、エグザミアを奪って逃走しました。奪った所で見つけ、今は千冬さんが...。」

「っ....!」

 そこまで聞いて、ユーリも駆け出す。
 “桜さんが来ている”。この事実が、ユーリを居てもたってもいられなくした。

「待ってくださいユーリ!」

「っ、追うわよお姉ちゃん!」

「分かってます!」

 慌ててアミタとキリエも追いかけた。





「待て、桜!!」

 一方、桜を追い続ける千冬は桜に止まるように呼び掛けていた。
 尤も、それで止まるような奴ではないと、千冬は確信していたが。

「(エグザミアを盗む...その事から考えられるに、この後桜がするのは...!)」

 そこまで千冬は思考し、装備していたIS用の投擲ナイフを放つ。
 ゴーレムと戦うために装備していたソレは、真っすぐ桜へ飛んでいき...。

     ギィイン!

「なに...?」

 虚空に弾かれた。
 いや、正しくは、見えない“何か”に阻まれた。

「...後は頼むぜ。」

 微かにそう桜が言ったのを聞いた瞬間、千冬は立ち止まる。
 そして、ナイフを阻んだ存在が現れた。

「なっ....!?」

「....久しぶりだね。千冬。」

「元気にしてたかしら?」

 千冬とは違い、対人用の装
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