絶対死守!!
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ングとネイモン。激しく交戦している王国兵たちとミネルバ、ユキノを背に、二人の竜は自らの標的を見据えていた。
「あの金髪はどうしたんだ?」
イヤらしい笑みを浮かべ、怨敵と位置付けしている少年の安否を確認するエーメに対し、目の前の影竜は無表情を貫いている。
「あいつなら、他の奴等を殲滅してるぞ」
「ウソだな」
真顔でウソを付いたローグだが、まるでそう答えるのがわかっていたように返すエーメを見て、カマをかけたのだと理解した。
「まだ寝てるんだろ?あのチビッ子は」
以前辱しめを受けたこともあり、その相手を自らが沈めたことで優越感に浸っている女剣士を見て、ローグは舌打ちをする。
「安心しろ、貴様程度、俺がすぐに倒してやる」
「それは楽しみだ」
両者挑発と同時に、臨戦態勢へと移る。しばしの静寂が、二人の間に流れた。
カッカッカッ
城の後ろから回り込んでくる暗殺部隊。その先頭には、この組織のリーダーとリーゼントヘアの男が立っていた。
「四方からの攻撃、さすがの策略だね、ホッパーさん」
「そうでもないよ」
城の正面、さらには左右から続々と攻め入ってる仲間たちを見て、クレサンはそう言う。だが、その隣にいるホッパーは、険しい表情のままだ。
「どうやら、読まれていたようだな、今回の布陣」
「何?」
意味深な言葉を放つリーダーに視線を向けて、眉間にシワを寄せるクレサン。すると、彼らの前に多数の王国兵たちが現れる。
「ほほぉ、こっちにも出てくるのか」
「予想はしていたが、対応が早いな」
正面から攻めてくる軍隊が足止めされるのは予想していたが、こちらにまで王国兵が現れるのは予想できていなかった。そのため、裏をかいて国王の首を取る作戦は、現時点で使えなくなる。
「アイスメイク・・・白虎!!」
呑気に状況確認をしている二人に向けて、氷の虎を造形し突進させる青年。二人はそれを難なく回避するが、避けきれなかった下っぱたちはなす統べなく吹き飛ばされる。
「氷の造形魔導士か。これは・・・」
オレンジ髪のリーゼントの青年が、リオンを見据え両手を合わせる。
「俺の方が有利かな?」
その言葉の直後に現れる炎のライオン。氷の魔導士はそれを体をずらして回避する。
「相性で勝負が決まることはない。強い意志を持つものが勝つ、それだけだ」
「気持ちで勝てるなら、苦労はしないけどな」
お互いに同じ種類の魔法を使うもの同士。それゆえに、目の前の敵を全力で倒すべく、魔法の姿勢へと入る。
「君の相手は僕だよ」
「青い天馬のヒビキか・・・」
二人の造形魔導士
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