黒衣を狙いし紅の剣製 01
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るのもどうかと思う部分も多いので」
「あの子達? ユーリ、それはどういう意味だ?」
「えっと、まだ詳しくは言えないんですけど……私とショウさんで新しい人型デバイスを作ってるんです。ファラやセイはショウさんの仕事の都合で居ない時もありますし、彼女達も長年一緒に研究してきたからか自分なりに興味のあることを見つけ始めてるみたいなので」
つまりファラ達に代わってデータを取っていくデバイスを作っておるということか。
確かにあやつらはデバイスではあるが、考え方は人間と変わりない。たとえ相手がマスターであるショウであろうと間違っていると思えばそれを口にする。
それにしても……デバイスが自分の興味のあることを見つけるか。
それをサポートする環境や尊重するこやつらが居るから出来ることなのだろうが、そう遠くない未来にデバイスが人と同じように人の隣を歩む日が来るのかもしれんな。
「確かに……ファラはシュテルと新システムの開発とかをしてきたし、セイはユーリとユニゾンデバイスや人型フレームに関して研究してきたからな。それに……なのはやヴィヴィオを見てて思うところもあるみたいだし」
「む? それは母性的な意味でか?」
「ああ多分な。ユーリと作ってるデバイスにはあいつらの意見を取り入れたりしているところがあるし。今度は妹じゃなくて娘のように思うかもな。年齢差で言えばなのはとヴィヴィオとそう変わらないことになるから」
な、なるほど……デバイスが娘か。
我が思っておる以上にあやつらは人間らしくなっておったのだな。数年前から外見を大人らしく変えたのは知っておったが……。
少しばかり我よりも先に行かれているような気がするのは気のせいだろうか。
確かになのは達を見ていて我もいつかはあのように自分の子供と……、と考えなくもない。だがまだそういうことは考えられぬからな。子供の生むにも相手が必要であるし、その相手も……
「……どうかしたか?」
「べ、別に何でもないわ。予想以上に人間らしくなっておったから思うところがあっただけよ。それより……ユーリがああ言っておるのだから少しは都合をつけられんのか?」
「ディアーチェ、そういうこと言わないでください。ショウさんも大変なんですから。それにもう私は子供じゃないです」
それはそうだが……我からしてみれば今も昔もユーリは可愛い妹分なのだ。顔を合わせる機会も減っておるし、世話を焼きたいと思ってしまうのも無理はないだろう。
「まあ俺としても善処したいんだが……」
「何か問題あるの? ボクももっとショウと仕事したいのに」
「そう言ってくれるのは嬉しいし、やろうと思えばやれると思う。けど……」
「はっきりせぬか。何か出来ぬ理由でもあるのか?」
ショウは少しばかり時間を使って考え始め
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