黒衣を狙いし紅の剣製 01
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はしゃぐレヴィにショウは温かい笑みを向けている。
普段からそのような顔をすればもっと女も寄ってくるだろうに。まああやつの周りには良い女が集まっておるから大抵の女は身を引いてしまうだろうが。
「ねぇショウ、あの車いつ買ったの? 何で買ったこと教えてくれなかったのさ!」
「少し前に買ったばかりだからな。それに普段はバイク使ってるし、お前とは今日久しぶりに会っただろ」
「そうだけど……電話とかで教えてくれてもいいじゃん!」
他に客がおらぬから構わんが……少しハイテンション過ぎる。
まったく…あれで成人しておるのだから質が悪い。世間的に見ればまだ若手に見られるだろうが、職場的にこれからは後輩も入ってくる。そうなれば先輩として教える立場になったりもするだろう。
明るくて元気なのはあやつの長所ではあるが、もう少し大人になってもらいたいものだ。昔と比べたら大人にはなっているのだろうが。
「仕方ありませんよレヴィ。あの車はフェイトが愛用している車の後継車。フェイトと一緒に買いに行って選んだものなのです。ショウ達も年齢的にそういうことは隠したいものですよ」
「何で? 別に車を買いに行っただけなら隠す必要なんてないと思うんだけど?」
「それはですね……」
「そのへんにしとけ。変な誤解を与えようとするな。俺達の中でフェイトが1番車に詳しそうだから話を聞いただけだ」
「……それであの車を買ったのですか? 高いのに? 彼女の愛用しているものに似ているのに?」
シュテルよ、貴様はどういう目線でそのようなことを言っておるのだ。
嫉妬から来ているのなら理解できるが……正直今の貴様にはそれよりもからかいたいという思いが勝っているように思えるのだが。
「フェイトとは好みも似ているし、仕事で使おうと思って買ったんだから金は別にいいんだよ」
「まあそうですね。あなたもレーネも貯めてばかりで派手に使おうとはしませんから。世の中の景気によくないですし」
「仮に俺や義母さんが財産を使ったところでそこまで景気は変わらねぇよ。そもそもお前だって似たようなものだろうが」
「いえいえ、私はこれでも色々と散財していますので。美容や健康、娯楽と女の子はお金が掛かりますので」
我が友はいったい何を言っておるのだろうか。
美容や健康はまあ良い。こやつもショウ達と関わるようになってからは服などに興味を持ち始めたし、元々食事などは健康志向だ。それがなくとも凝り性が故に何かしらにハマったのなら費用は惜しまんだろう。
しかし……女だから娯楽に金が掛かるというのはおかしくはないだろうか。
まあ娯楽といってもこやつのことだから本を買ったりしているくらいなのだろうが……何というか表現的によろしくない。
「シュテル、そのような物言いだと我らに
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