黒衣を狙いし紅の剣製 01
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はデバイス開発にも関わっておるが、新デバイスのテストマスターでもある。それ故にあらゆる研究室に赴くこともあるだろうから、下手をすれば我よりもシュテル達と顔を合わせておらんかもしれん。
シュテル達のことも説明しておくと、我の知る限りシュテルは主にデバイス用新システムの開発をしておったはず。昔から魔力資質変換を補うシステムや新カートリッジシステムの研究をしておったからな。ユーリはユニゾンデバイスに関わることを中心に研究しているはず。
そこにあやつが加わることで人型フレーム採用デバイスの研究チームのようなものが出来上がるわけだが、今は昔ほど一緒には仕事はしておらぬだろうな。それぞれ任せられる仕事も増え、自分がしたい研究も分かれておるから。
「……ところで貴様らだけなのか?」
「大丈夫ですよディアーチェ。ショウさんならもう少ししたら来ると思います」
いや……別にあやつに来てほしいという意味で言ったわけではないのだが。貴様らが一緒に仕事をするならあやつも一緒なのではないかと思っただけで。
断じてあやつに会いたいとかそういうのではないからな。あやつとはそれなりに顔を合わせておるし、この店の準備やお菓子の試食に協力してもらったからな。
か、勘違いするでないぞ。
別に貴様らが思っているようなことはなかったのだから。普通に過ごしただけだ。断じて鼓動が高まるような展開はなかったぞ。そもそも普通にしていればそのような展開になるわけがない。
「やれやれ……大人になってもディアーチェは相変わらずのようですね」
「それはどういう意味だ? 昔から言っておるだろ。別に我はあやつのことなど……大体貴様にだけは言われたくないわ。本心を語らん割合は貴様の方が上であろうに」
「いえいえ、こう見えて私は素直ですよ。日頃彼に会ったら素直に最低3回はちょっかいを出すようにしていますから」
そんな素直さはあやつからしたら邪魔なだけだろう。そもそも我が言っておるのはそういう素直さではないな。
我の見立てが間違っておらぬなら貴様も我と同じで……ううん、何でもない。我と同じという部分に他意はないからな。あったとしてもそれは我と似て素直でないところがあるというだけよ。別にあやつに対してどうこうというものではない。
「ずるいぞシュテル、ボクだってショウと遊びたいのに!」
「レヴィ、一言断っておきますが別に私はショウと遊んでいるわけではありませんよ。仕事をしながらスキンシップを取ってるだけです」
「それでもずるいよ。ボクなんて年々ショウと一緒に仕事する回数減ってるのに」
「それを言ったらみんな減っていますよ」
「そうですね。ショウさんは魔導師としても活動されていますから」
笑ってはおるが我には少しユーリが寂しそうに見える。
ユーリは昔
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