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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜 外伝
黒衣を狙いし紅の剣製 01
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在だ。昔は小柄で小動物のような印象もあったが、さすがに今ではすっかり大人びた外見をしている。まあ背は我らの中で最も小さいのだが。

「今日はずいぶんと早い来店だな」
「王さまがお客さんいなくて暇にしてそうだな〜って思ったからね」

 確かに来客が少ないから暇ではあるが、我は店長なのだぞ。そもそも人手がないのだから接客以外にも仕入れや事務作業といったものも全部我がやっておるのだ。別に暇にはしておらん……それらも終わったら暇だがな。

「レヴィ、そういうことを言うものではありません。たとえ事実でも人は傷つくものです」
「シュテルよ、貴様のような言い回しが最も人は傷つくのだぞ」
「そうですシュテル。ディアーチェはああ見えて意外と傷つきやすいんです。だからそういうことあまり言っちゃダメです」

 ユーリ……貴様は善意で言ってくれておるのだろうが、時折貴様のストレートな優しさは人の心を傷つけておる。優しさも人を傷つけるものなのだ。だからどうか……それ以上は言わないでくれ。
 我ももう大人……昔みたいに怒鳴り散らすような真似はしたくないのだ。店長としての風格や店の雰囲気にも影響が出かねんからな。まあ今くらいのことなら流せるようになっておるが。
 そんなの王さまじゃない!
 などと思った奴がおるかは知らんが、さすがの我も多少なりとも慣れるし成長する。これまでにどれだけからかわれてきてと思っておるのだ。
 我が学友であったアリサやすずかもああ見えて意外と人のことをからかってくるのだぞ。中学から大学まで同じだったのだから……我が最もからかわれたのではなかろうか。回数だけで言えばなのは達も多いとは思うが、年を重ねるほどからかってくる内容が変わるものだ。どれだけ我があやつのことでからかわれたことか……

「ディアーチェが本気で怒ったら怖いんですから謝りましょう。私も一緒に謝りますから」
「別に謝らんでよい。その程度のことで目くじらを立てたりはせんからな。それより……今日は何かあったのか? 普段ならまだ働いておる時間だろう」
「それはですね、機材の大型メンテや実験室の改修などが重なりまして」
「ボクらを含めて大抵の技術者は何もできない状況なんだよね。予定では新デバイスのデータ取りするはずだったのに……」
「まあまあ、元気出してください。実験室が使えないことには魔法を使うわけにもいきませんし、明日には再開できるんですから」
「そうだけど……うん、そうだよね。考え方を変えれば明日もシュテるん達と会えるわけだし」

 何気ないことで喜んでおるように思えるが、互いに仕事をするようになると会える機会は減る。レヴィ達は同じカテゴリに分類される仕事をしているわけだが、研究している内容が違うだけに普段は別の場所で仕事をすることが多い。
 特にレヴィ
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