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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第百四十二話 艦隊初会議
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が、今回の件は皇帝陛下直々のご命令でもある」

皇帝陛下直々のご命令に皆が皆、驚きの声を上げる。

「つまり、勅命という訳ですか?」
「それに近いことは確かだ」
「しかし、我々のような、軍内部でも非主流派を集めて陛下はいったい何をご命令に?」

メックリンガー少将とケスラー中将の会話から、ロイエンタールの言う事が真実みを得てくる。

「此は他言無用にして貰うが、叛乱軍がヴァンフリート星域に前線基地を建設中らしいと情報が入った」

なるほど、それを叩きつぶすのか、しかし、正規艦隊で事足りるはずだが何故我々を?

「ケスラー閣下、つまり我々が叛乱軍の基地を叩きつぶせば良い訳ですな」
ビッテンフェルトが立ち上がって大声で主張するが、五月蠅すぎだぞ。
「しかし、前線基地と言えば、正規艦隊が攻め込むのではないですかな?」

ケンプ准将の懸念も尤もだ。
「それなのだが、敵基地にはローゼンリッターが配属されるらしい」
“ローゼンリッター”と皆が口々に喋る。

「皇帝陛下を害し奉ろうとし、皇太子殿下を害し奉った、あのリューネブルクの原隊か!!!」
ビッテンフェルト、大声で叫ぶな、皆が耳が痛そうだ。

「つまりは、陛下のご意志でローゼンリッターに裁きを受けさせる訳ですかな?」
ロイエンタール、お前陛下を馬鹿にしたような話様は幾らお前でも腹が立つぞ。
「当たり前だ、あの様な恥知らずの裏切り者達は銀河から一片残らず消滅させてやる!!」

ビッテンフェルトが益々ヒートアップして五月蠅すぎる。
「いや、エーレンベルク元帥から聞いた話だが、恐れ多くも皇帝陛下は『怨むべきはあの様な卑劣な行為を命じた叛乱軍の首魁であり、ローゼンリッターは利用されているだけに過ぎない哀れな赤子達じゃ。例えば、そち達が暴漢に襲われナイフで刺されそうになったとして、そのナイフを罰するのか?』と仰ったそうだ」

なんと、皇帝陛下のお優しき事、あの様な裏切り者達にまでお慈悲をお掛けするとは、希代の名君と言って間違いはない。

「なんと、陛下のお優しいこと、このビッテンフェルト、陛下の御為に死力を尽くすぞ」
感激屋のビッテンフェルトが今度は泣き出した。

「其処で、卿等には我が艦隊がヴァンフリート星域基地を降伏させるために此から4ヶ月間猛訓練をして貰う。何分艦隊の指揮に不慣れなところが有ると思うが、宜しく頼む」

こうして、俺達の艦隊訓練が始まった。

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