第百四十二話 艦隊初会議
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がりが有る」
ロイエンタールが、苦そうな顔をして説明してくる。そんなに士官学校時代の事件を根に持っているのかよ、あれは確かに悲惨だったが、もう何年たったのやら。
「そうなると、殿下が何かやらかすと言う事か?」
「そうなりそうな気がしてならんよ」
「しかし、それならビッテンフェルトが居ないのは変じゃないか?」
「あの鶏冠頭か、大方暴力事件か何かで留置所にでも入っているんじゃないか?」
「ロイエンタール、その冗談は洒落にならんぞ」
その話をしていた最中、当のビッテンフェルトが本当に憲兵に両腕を組まれて部屋に入ってきたので、俺を含めて部屋にいた全員の視線が向いた。
ビッテンフェルト、お前本当に憲兵隊の世話になっていたのか?俺の心の声を知らないように、すっとぼけた事を言ってきた。
「ん?どうしたんだ卿等、雁首並べて?」
何処吹く風のビッテンフェルトだ。
「では、ビッテンフェルト少将閣下、小官はここで失礼致します」
指揮官らしいエヴァには劣るが美人の大尉の挨拶と敬礼と共にビッテンフェルトが部屋に残された。しかし、あの女に目がないロイエンタールが静かだとは不思議だなと思うと。
「あれは、偽物だな」
「なんだって?」
「喉仏があからさまに有った。あれは女じゃない」
「なんだって?」
「ここの受付もだが、考えても見ろあんな若い女性士官が我が軍に居ると思うが?」
なるほど、確かに大尉にしては若すぎるし、帝国軍女子士官学校から卒業生も未だ出ていないのだから、ロイエンタールの言う事なら、真実かも知れんが、とても信じられない程の美貌だ。
「ビッテンフェルト少将、空いている席に座ってくれ」
ケスラー中将が苦笑しながら突っ立ていたビッテンフェルトに空いている席を示す。
「はっ」
さて、何が始まるのやら。ケスラー中将の話が始まる。
「全員揃ったようだ。今日は貴官達に、迷惑をかけ申し訳ない。今回集まって貰ったのは、今回小官が臨時に宇宙艦隊を率いることとなった。その基幹メンバーに卿等が選ばれたからだ」
ケスラー中将の言葉に皆が皆声を上げる。
「ケスラー閣下、艦隊と言いますとどの程度の規模になるのですか?」
メックリンガーが質問した。
「15000隻を予定している」
15000隻と皆が呟いた。
俺の指揮している艦隊でも3000隻だ、ケスラー中将の緊張した姿も判る気がする。中将は主に地上戦を遂行して居たはずだ、そうなると我々が呼ばれた訳も判る。
「ケスラー閣下に質問なのですが、我々が基幹メンバーに選ばれたのは、閣下が艦隊戦の素人だからですか?」
おい!ロイエンタール挑発風に質問するじゃない。
「確かに、小官は地上がメインであり、大規模艦隊を指揮したことは、無人艦隊以外は無い
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