第4章:日常と非日常
第106話「海水浴・前」
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そして、いつもの如く神夜は見当違いな事を言う。
「でも、椿ちゃんに貰った御守りは、そういうのから身を護るとか言うてたよ?それに、開発段階でリインには精神干渉に耐性があるようにしてたけど...。」
「椿だってあいつに洗脳されてるんだ。多分、その御守りも...。」
邪推に邪推を重ね、どんどん見当違いな事を述べていく神夜。
もしここに優輝がいれば、呆れて何も言えなくなっていただろう。
「...主、それに神夜、それは考えすぎなようです。」
「へ?」
「どういうことだ?」
そこで、リインフォース改め、リインフォース・アインス...通称アインスが言う。
「私を基にして作られた彼女は、基にした故に私には状態がすぐわかります。その上で精神状態をスキャンしましたが...異常はありません。」
「そうなんか?じゃあ、なんでリインは...。」
「...おそらく、普通に好奇心からでしょう。彼女は、まだ生まれたばかり。知らない事も多く、気になる事だらけなのでしょう。」
アインスの言葉に、なるほどとはやては納得する。
「じゃあ、大丈夫やねんな?」
「はい。」
「...心配のしすぎだったか...。」
拗れかけた話は終わり、その後は普通に談笑して海までの時間を潰した。
「ふむ....。」
「......。」
士郎が運転する車では、恭也がザフィーラ(人型になっている)の体を見ていた。
「徒手空拳の相手との試合もいいな。」
「恭ちゃん、さすがにこんな所にまで鍛錬の話を持ってこなくても...。」
人型のザフィーラと会う事はあまりなく、恭也はザフィーラの屈強さに感心していた。
「私は時間と場所さえあれば構わないが...。」
「ザフィーラ、貴方も受ける必要はないのよ。」
別にそこまで困る訳ではないと答えるザフィーラに、シャマルがそういう。
「それにしても、優輝君達が楽しそうにしてたのは意外だったわね。」
「そうだな...。あいつは、良くも悪くも大人びている。以前に両親がいなくなって妹の緋雪の二人で生活してたから、こういった事をする余裕もなかったのだろう。」
「大変だっただろうね...。」
今回、優輝は前世以来の海な上、気を張る事もないため純粋に楽しみにしていた。
“娯楽を楽しむ”と言った姿を恭也達はあまり見ていないので、意外に感じていた。
「それだけ優輝君にも余裕ができたのよ。椿ちゃんや葵ちゃんも来て、優香さんと光輝さんも帰ってきたのだから。」
「その通りだとも。優輝君にはもっと年相応に楽しんでもらいたいものだ。そういう事に関しては、この前の夏祭りや、今回の海水浴はいい機会だろう。
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