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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
14.許された過去
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の時は驚いた。
まさか目の前で皆を解放して消えた少年が生きていたのだから。それも同じ病院で。
再び、出会えたことには嬉しかった。だが、どこかでは、彼に会ってはいけないと思っている自分もいた。
しかし、運命の悪戯か和人の家がまさか集也の家の目の前だということを二年越しに知ることになった。つまり、集也と和人は同じ学校に通っていた。何度か、顔を合わせているはずなのにSAOでは、初対面のような反応だった。
どれだけお互いに
現実
(
リアル
)
のことに興味がないんだろうか。
「お、おはようございます、集也く……さん」
ぎこちない挨拶をしたのは、綺麗に切り揃えられた黒髪。やや勝ち気そうな瞳のどこか男の子の雰囲気のような白い道着に黒袴の竹刀を持った少女。
和人の一つ下の妹の桐ヶ谷直葉。
ぎこちないのにはわけがあった。
直葉とは、元々剣道部の先輩と後輩という関係だった。それなりに仲のいい関係で可愛い後輩。妹のような感覚で接していたが、二年の月日がその関係を元に戻してしまった。
集也は彼女との関係を自然なものに戻したいと思っていた。直葉は、この二年間、親が病院などに来れない時には、集也の面倒も見てくれていたという。それは、感謝してもしきれない。
「おはよう、スグ……葉」
こちらもぎこちない挨拶とわずかに微笑みながら和人の右隣に座った。
集也の隣にわずかに距離を開けて直葉も座る。縁側に立てかけられた竹刀を久しぶりに持って見る。
「こんなに軽かったのか」
二年ぶりの感触。とはいってもSAOに入る前などはβテストなどに没頭していたり、従姉弟に必要以上に協力対戦をしろと言われて真面目に部活に取り組んでいなかった。その度に直葉に、「ちゃんと来て!」と怒られたのを思い出して懐かしむ。
竹刀を片手剣を振るように軽快に振り回す。やはり、軽い。長さの割には、重量がないためシュウが操るのに最適ともいえる武器だ。あとは、これと同じくらいの重さの槍があれば完璧なのだが、ここは現実。今の集也には必要ないものだ。
「……軽いな」
ボソッと呟く。それが聞こえたのか直葉は驚いた表情を浮かべ、
「それ真竹だから結構重いですよ」
「そうなのか? ……こんな軽かったんだ」
昔なら重いと感じていただろう。しかし、二年も仮想世界であれだけのものを持っていれば、現実では体験していなくともイメージで脳は軽いと感じるようだ。
こうなってくると何が現実で何が仮想なのかと区別がつかなくなってきてしまう。
軽快に竹刀を振り回す集也を見て和人が、
「その調子なら大丈夫そうだな」
「何の話だ?」
すると和人はわざとらしく一度咳払いをする。
「今日集也にきてもらったのは、君たちの仲を元に戻そ
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