暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜《修正版》
ALO編ーフェアリィ・ダンスー
14.許された過去
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 寒いある冬の日。日の光が光線のようにカーテンのすき間から顔へと差し込む。朝を告げる光で寝起きの重い身体をベットから起こす。
 まだ覚醒しきってない頭でカーテンを開けると眩しい陽射しが容赦無く寝起きの身体に降り注ぐ。眠気が残る頭が大きめのあくびを身体へと命令する。
 寝間着のスウェットから黒いジャージへ上下着替え、その上にダウンジャケットを着込む。
 寝る前につけた暖房がまだほのかに暖かさが残っている自室から廊下へと足を運ぶ。
 廊下でさえも外のように感じる寒さだ。階段を下りて玄関から外へと出る。
 吐いた息が白くなる。雪こそは降ってないが、外には霜が降りており、アスファルトの路面も少し凍っている。
 今すぐにでも家に戻って二度寝したいところだが、約束をほったらかしにしたら後であの子に何を言われるかわからない。
 真冬の凍えそうななる中、少女の威勢のいい「はっ! ていっ!」という声。朝ということもあり、他に音はないためかよく聞こえる。
 どこか懐かしむようにその声が道路の真ん中で聞いていた。
 すると自然と笑みがこぼれてくる。
 おっといけない。道の真ん中で少女の声を聞きながら半ニヤケなんて側から見たら変質者に見える。しかし、自然と出たものは意外とすぐには戻らない。
 頬を数回、パチンと叩く。表情を変えるためにやったつもりが寒さのせいでかなりの痛みが襲う。

「……いっ!」

 声をあげそうになるのを必死で堪えて真向かいの家へと足を運ぶ。今時、珍しい日本家屋の雰囲気が残っている。中には、池や道場まであるためなかなかの広さだ。
 家に入る前に表札をチラッと確認する。

【桐ヶ谷】

 如月集也(シュウ)はまたわずかに笑みを浮かべそうになるのを必死で堪えながら家の敷地へと足を踏み入れた。


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「おはよう」

 集也は右手を上げながら軽い挨拶をしながら庭先を訪れた。黒色の上下スウェット姿の少年が縁側に腰をかけている。

「なんだ、遅れてくると思ったんだけどな」

 少年はニヤッと笑う地ミネラルウォーターのミニボトルをひょいっと投げる。右手でキャッチする。

「お前じゃねぇんだから遅れねぇよ……キリ……和人」

 わざわざ言い直す必要はなかったかもしれない。しかし、集也はどこかその名で呼ぶことを避けていたのかもしれない。
 キリト……。あの時、目の前で消滅したはずの少年の名前。
 シュウとともにゲームマスターである茅場に勝負を挑み相打ちという形で鉄の牢獄を解放した英雄。シュウも彼に救われた。あと一瞬でも、キリトが茅場を倒すのが遅ければあの場でシュウも死んでいた。
 SAOを解放されたシュウに残ったのは喪失感だけだった。しかし、あ
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