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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
3-6 勝利をこの手に
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ァの名が泣きますわ。
マリアさんもそう思いませんこと?」
「え、ええ…」
いきなり話を吹っ掛けられたマリアも困惑し、返事が適当になる。
「で、でもポーズだなんて、いきなり…」
「大神さん、そんなの即興でも十分ですよ。ほら、同時に行きますよ」
まだ躊躇いがちの大神をさくらが、すみれがマリアを隣に立たせ、花組は一列に並ぶ。
そして、さくらが「せーの…」と言ってすぐ、同時に彼らは決めた。
「「「「勝利のポーズ、決め!」」」」
「き、決めぇ!!」
あまりの急な振りについていくことができなかったため、大神だけ出遅れてしまった。
「…ん?」
しかし彼らはあることに気づく。
ここには4人、現時点で光武に乗れる花組メンバーしかいないはず。だが…もう一人分声が多かった気がする。4人が、ちらっと周囲を見渡してみると…。
「や、やぁ」
いつの間にか、ジンが大神の後ろに立ってちゃっかり決めポーズに加わっていた。
「じ、ジンさん!いつからいらしてたんですか!?」
「なんかみんなで面白そうなことやってたの見つけたから、ちょっと驚かすつもりもあって…ダメだった?」
思わず驚きの声を上げてきたさくらに、ジンはもしかして邪魔になったのだろうかと不安を抱く。
「別にダメではないですけど…」
「せっかく勝利の余韻に浸ってたのに、ジンさんのおかげで微妙な空気になりましたわ。少尉も少尉で乗り遅れましたし」
「「えぇ〜…」」
微妙な反応を返されたジンと大神の二人は肩を落とした。
「…ふふ…」
少し気が緩んでいるようにも見えて、どこか安心もする。そんな彼らにマリアは、人知れず笑みをこぼしていた。
戦闘中、大神が自分を庇い、仲間たちと助け合う姿を見るあまり、つい一瞬だけ昔のことを思い出したが、今の彼女はその時のことを覚えていなかった。
これが、帝都の救世主である赤い巨人と帝国華撃団花組。互いを深く知りえたとは言えない関係だが、ともに帝都を守る者同士が初めて協力し手にした初勝利であった。
しかし、これはまだ序章に過ぎない。彼らと黒之巣会の本格的な戦いはこの時から激化していくのだった。
「ふふふふふ…天海様、お喜びになってください」
その頃、デビルサドラをジンや花組にけしかけた刹那だが、黒之巣会のアジトに戻る最中、ずっと面白そうに笑っていた。
「心の弱い人間に付け入る…それが僕の力。おかげで一人、利用価値のある女を見つけましたよ」
自分の手駒が倒されたというのに、全く動揺していなかった。それどころか喜んでいる。まるで新しいおもちゃを見つけた子供の用に。だが、こいつの場合はそんなかわいい程度で済むことではない。なぜならこの刹那という少年は…何物にも勝りそうなほどの狡猾で残忍な心を持ち合わせているのだから。
「君の
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