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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
3-6 勝利をこの手に
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押さえているデビルサドラの左腕のハサミを、首の拘束を緩めさせながら捕まえた。
対するサドラはジンにまだ抵抗の意思があることを感じ、さらにハサミに込める力を強めていく。
奇妙な形の鍔迫り合いの中、ジンはサドラの姿を確認する。見れば見るほど、不気味で気持ちの悪い姿だ。悪意しかふりまいてくることしか脳がないことが見るからにわかる。悪意を振り撒く…そんなことが許されていいわけがない。こんな診にくい化け物なんかに…!
(皆を殺させてたまるか!)
ジンはサドラのハサミ掴む力をさらに高める。さっきと比べ、首にかかる力が緩み始めた。今のうちに!ジンは自分の首を引っ込めさせ、サドラのハサミからの拘束からようやく脱出した。
「っぅぐ…ゲホッ…!」
しかし、喉が苦しく、体に蓄積したダメージのせいで膝を着いてしまう。
そのとき、彼の額の縦長のエメラルドグリーンに輝くビームランプが、点滅を開始し始めていた。彼の活動限界を知らせているのだろうか。
そんなジンを見てサドラが近づいてきた。今度こそ止めを刺すつもりか。かなり消耗しているが迎撃するしかない。ふらつきつつも立ち上がろうとしたときだった。
「マリア、奴の足を頼む!」
大神の大きな声が、ジンの耳にも届いた。視線を傾けると、近づいてきたマリアの黒い光武の銃から、一発の弾丸が撃ち込まれた。
「スネグーラチカ!!」
彼女の霊力により、その弾丸は氷の礫となり、サドラの足にすべて着弾した。瞬間、サドラの足は見る見るうちに氷に覆われ、その足を地面に縫い付けてられてしまう。サドラは氷に覆われた足を動かすと、氷にひびが入り始める。やはりマリアが霊力という特別な力を持つ人間とはいえ、人間一人で食い止められる程度ではないようだ。だがマリアはすかさず、さっきと同じように霊力を込めた弾丸を続けて連射し続けた。被弾するたびに、さらに氷がサドラの足をひび割れごと覆い始めた。
だが、霊力とは消費が過ぎれば本人にも悪い影響を与えることは、霊力について詳しくないジンにもわかることだった。
(無茶だ!あんなに力を込めた攻撃を続けたら…)
そう思っていた時だった。
マリア機の前にさくら機が降り立ち、鞘にしまっていた刀に手を添えた。光武のボディ全体から桜色のオーラをほとばしらせた彼女は、足の氷を砕こうとしていたサドラに向けてカッと目を見開き、
「破邪剣征…」
鞘の中にしまっていた刀を頭上から振り下ろした。
「〈桜花放神〉!!!」
瞬間、さくらの刀から桜色の光線が飛び、サドラの動体に直撃した。
「!!」
さくらの必殺技を目の当たりにして、ジンは息をのんだ。17歳の少女が解き放ったものとは思えない威力であったことも驚きの理由だが、それ以上に彼には驚かされた理由があった。
(あの技は……!)
瞬時に、さくらの放った技の名前
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