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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
3-5 共闘!ジン&花組
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聞こえてて、ハサミ付きの触手はマリアを解放し、霧の中に消えて行った。
「マリア、無事か!?」
「…心配いりません。それより…」
大神はすぐにマリアのもとに駆けつけると、マリアの光武は、彼女の動揺でも隠すつもりのようにそのまま立ち上がった。
二人は顔を見上げる。霧の中からさらに別の光が見えてきた。
黄金の目に、その中央から少し上に位置する縦長の緑色の光。かすかに見える赤くて巨大な体。
「赤い巨人…」
帝都の危機を救ったという、赤い巨人…ジンのもう一つの姿がそこにあった。
間に合った。大神たちは無事のようだ。赤い巨人に姿を変えたジンは、地上に見える大神たちの光武を見てホッとする。
だが安心はできない。巨人となった彼の目でも、この黒い霧に包まれた公園はあまりに視界が悪かった。
(殆ど見えない。敵は一体どこに…)
周囲をくまなく、目を凝らしながら彼は敵の位置を特定しようとする。だが、妙だ。赤い巨人のジンは、以前水路の水面に隠れたデビルアロンの位置を特定し、反撃されることなく撃退することができた。だから、こんな黒い霧も彼にとってなんでもなく、霧を発生させている敵も難なく見つけられるはずだった。
いや、彼は見つけようにも見つけられなかったのだ。記憶はなくしたが、体は覚えていた。自分には、見えない者を見通す力があるのだ、と。現に、暗闇の中に隠れている桜の木々がどこにあるのか、そして大神たちの位置がどこなのかを、目に力を入れるのと似た感覚で見つけることができた。だが、いくら探しても、さっきマリアを狙ってきた敵の正体がつかめない。刹那が何か仕掛けてそのまま姿をくらましたのか、それとも…
しかし、疑問を抱く間も与えられなかった。背後から、触手の先についたハサミが伸びてきて、ジンの背中に激突する。
「デュ!!?」
背後に傷を負わされ、背後を振り返るジン。だが、背後を振り返っても見えるのは霧だけ。馬鹿な、この霧の中でも、晴れている時と比べたら確かに見え辛いが、今の自分には全く見えないというわけではなかったはず。動揺している間にもう一撃、霧の中からハサミが飛び出してきて彼を襲う。
ジンは反撃しようと、霧の中に向けてジャブを一発放ったが、空を切っただけだった。
その隙を突くように右肩に見えざる敵の一撃が叩き込まれ、ジンは肩に着けられた傷を抑える。
(ん…?)
ふと、ジンは公園の一角に、あるものを見つけ近づいてみる。それは、穴だった。それも光武が4機全部入りそうなほど深く、大きく口を開けている。しかも、霧が穴の中から吹き出ているように見える。もしや、敵はここに逃げ込んでいたのか。
しかし今度飛んできた攻撃は、全く違う方向から飛んできた。背後から二本ものハサミが飛び出してきてジンを突き飛ばした。
「グアアアア!!」
地面に背中を打ち付
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