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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
3-5 共闘!ジン&花組
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「しま…!」
「くそ、敵はどこなんだ…!!」
霧が、さらに濃さを増していく。そのせいで、ついには仲間たちの姿さえも黙視できなくなっていた。
「こちら大神、本部応答願います!」
大神は一度、帝劇本部にいる米田たちに連絡を入れることにした。さっきはこの霧の影響で敵の妖力反応が探知できなくなったというが、光武の反応が追えないとは言っていない。せめて仲間の居場所を聞かなければ。
『こちらかすみです!大神さん、いかがしましたか!?』
「霧の中から攻撃を受けて仲間の位置が特定できない。そちらからナビゲートを頼む!」
『はい!現在マリア機は………!!?』
通信先のかすみが息をのんだような声を漏らしてきた。何かあるのか?そう聞く前に、椿が大慌ての様子で叫びだした。
『大変です!マリアさんのすぐ傍に、一瞬だけど強力な妖力反応が出たんです!!』
「なに!まさか!?」
脇侍?それともあの刹那という少年?それとも、最悪…噂に聞いた、巨大降魔か!?
『大神さん、お願いします!!早くマリアさんたちの方に行ってください!』
『もう椿ったら、慌て過ぎ!冷静にならないと、大神さんたちまであたふたするだけよ!』
『す、すみません…』
憧れの存在でもあるマリアの危機に取り乱す椿を、さすがに由里も見てられなくなって叱り付ける。
しかし彼女の気持ちもわかる、時間が経つにつれ、仲間全員の姿がついには見えなくなってしまったのだから。
『大神さん、すぐそばです!!』
すると、由里の声が聞こえる。まさか敵が近づいて…いや!かすかだが、黒い霧の中からわずかに小さな輝きが見えた。
そして大神は、海軍での訓練で見張りの演習も行っていたためか、見えた。黒い霧の中で、わずかに見え簿絵のあるシルエットが、さっきから目視できる光と共に見えた。
あの形は…見間違いでなければ光武だ。しかし妙だ。光武がまるで何かに引っ張られ、それを嫌がって何か電柱のようなものに捕まり続けているような…。
…いや、その通りだった。
マリアの光武は、暗闇からはい出てきた触手のようなものの先についた、ハサミのようなものに挟まれ、引っ張られていたのだ。マリアはそうはさせるかと、近くに目についた、公園の桜の木に捕まっていたのだ。
触手を払うために、マリアは光武に装備された銃で触手を攻撃するが、触手は肉が分厚くてマリアの銃撃にもなかなかびくともしなかった。それどころか、自分が捕まっている桜の木が、光武の握力と触手の引力に耐えきれず、今にもへし折れそうにミシミシと鳴っている。
「マリア!!」
このままではマリアが今度こそ危ない。大神がすぐに彼女を助けに向かおうとした。
緑色に輝く閃光が、マリアの光武をとらえている触手を貫いた。
その途端、霧の中から「ギイイイイイイ!!」と、巨大な生物の悲鳴が
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