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ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
3-5 共闘!ジン&花組
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まじか…すまねぇ大神、こっちで敵の位置を把握できなくなった。周囲への警戒を怠るなよ!』
「了か…」
了解!と花組隊員たちが応えようとしたその時だった。強い衝撃が、さくらの光武を襲った。
「きゃあ!!」
「さくら君!?だいじょ…」
驚く大神たちだが、すかさず次にすみれ機も同じように吹っ飛ばされる。
「きゃあ!!」
「すみれ、大丈夫!!?」
「え、ええ…」
マリアの光武が彼女の光武の元に向かい、彼女を抱き起こした。
「気をつけろ!敵の攻撃に違いない!」
大神機が二本の刀を引き抜き、さくら機と共にマリアたちを守るべく集まった。
すみれもさくらも、二人とも反応が追いついていなかったが、いくらこの真っ黒な霧の中とはいえ、二人とも警戒を決して怠っていたわけではない。
いったいどこから敵は攻撃を仕掛けてきた?あの怪しげな小さな子供の仕業か?しかし光武のカメラ映像にも彼の姿は見当たらなかった。だとしたら…いったい?
だがすかさず、彼らに再び邪悪な牙が向けられることとなる。霧の中に潜む敵は、今度はマリアが狙われていた。
ヒュン!と、風を切るような音と共に、マリアに向けて闇の中から『なにか』が彼女に襲いかかってきた。
「ッ、マリア!!」
それにいち早く、かろうじて大神が反応した。彼は自らマリアの前に立ち、二本の刀をクロスさせて身構えた。その直後、マリアの盾となった彼に、見えざる敵の攻撃が炸裂し、大神機は突き飛ばされた。
「ぐあぁ!!」
「大神さん!!」「少尉!」
思わず叫ぶ二人だが、二人よりも強い衝撃を受けていたのは、大神から庇われたマリアの方だった。
「ッ…!!」
見てはならない者をその目で見てしまい凍りついたかのように、彼女はその場で立ちすくんでしまった。
「マリアさん、避けて!」
すみれの怒鳴り声が聞こえる。名前を呼ばれ、はっと顔を上げたマリアだが、手遅れだった。今度こそ逃すまいと、マリアに向けて…
黒い霧の中から再び、『鋭利なハサミのようなもの』が伸びて襲いかかってきた。
そうはさせるものかと、すみれの光武が立ちはだかって彼女も突き飛ばしてしまう。
「すみれさんッ…きゃあ!!!」
さくらも悲鳴と共に、暗闇の中へと突き飛ばされた。
次から次へと、仲間たちが自分を庇っていく。我に返ったマリアだが、今の状況を見て再び、それもさっきよりも呆然と立ち尽くしていた。
そんな彼女の脳裏に、ある光景がよぎる。
真冬の雪景色、そこにマリアはいた。視界が閉ざされるほどの強い吹雪が渦巻く夜。しかしそんな雪を、周囲の炎と爆発が溶かしていく。そしてそれは…
『あの人』の命さえも溶かした。
記憶の中の『あの人』の崩れ落ちていく姿を思い出すと同時に、ガコン!と、地震でも起きたかのような大きな音と共に、自分の光武が揺れた。
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