第十話
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けよー。」
と、天龍はどこかに行ってしまった。
やれやれ……こりゃ明日二日酔いで大変だろうな、と考えていた矢先だった。
「おい貴様、もう一度言ってみろ。」
なかなかどす黒い声が聞こえた。どうやら長門さんらしい。
すると、話していたであろう女の人がこう答えた。
「いやー、実際第二次世界大戦で活躍したのは長門より金剛デース!」
なんでここには一癖も二癖もある奴しか居ないのだろうか。しかし金剛とやら、それは火に油を注ぐような行為だぞ?
「あ?」
すると長門さんは、酒が入っているせいか案の定ぶちギレた。
「ぶっとばす!!」
その後は阿鼻叫喚だった。
「おい、長門さんと金剛さんが喧嘩始めたぞ!総員撤退!駆逐艦は急げ!巻き込まれたら死ぬぞ!」
「巻き込まれて那珂が気を失いました!」
「遊技場壊滅状態!」
「ちくしょう、木曾はまだか!」
「ちくわ大明神!」
「誰だ今の!」
もうてんやわんや。
「おいおい…これどうすんだよ……。」
と、途方にくれていたとき、
「おいおい…俺が居ない間に面白そうなことしてんじゃねえか…。」
背中に悪寒が走った。
振り替えるとそこには、こめかみに青筋立てた木曾が立っていた。
「木曾?どこ行ってたんだ?」
「なぁに、ちょっと提督に用事があってな。おーい、どーゆー状況よ?」
木曾は近くにいた恐らく駆逐艦の子に声を掛けた。
「は、はい!先程から長門さんと金剛さんとの間で喧嘩発生!巻き込まれて那珂さんが気を失いましたのです!遊技場は壊滅状態なのです!」
「そっかー……ありがとうなー……。」
「ひっ。」
その女の子は、この世の鬼でも見たかのような恐怖に染まった顔をして走って行った。
「さーて、ちょっくら行ってくるわ…。」
そう言うと木曾はゆっくり二人に向かって歩いて行った。
「この外人かぶれが!一発ぶっ飛ばす!」
「なんだとゴルァ!返り討ちデース!」
二人がお互いに右ストレートを打とうとしたときだった。
「おーいてめぇら……喧嘩か……?」
長門さんと金剛さんは、その場でお互いにピタリと止まった。そして、カクついた動きで声のした方を見た。
「喧嘩ねぇ……俺も混ぜてくんねぇかなぁ!?」
長門さんと金剛さんも、さっきの駆逐艦の子と似たような顔をしていた。
えっと……取り敢えず、南無阿彌陀仏。
「「ギャアアアアアアアアアアアアア!!」」
かくして、俺はこのとき始めて知った。
この鎮守府最強と言
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