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提督はBarにいる。
香味塩でツウな飲み方を・その1
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だ。後は最近有名になってきてるのはマグネシウムを多く含んだ塩だな。『にがり塩』なんて名前とかで売られていて、苦味のある塩味が特徴なんだが、このマグネシウムがいい仕事をする。

 よく『塩を入れて野菜を茹でると発色がよくなる』なんて言うが、実はアレは製塩技術が拙い頃の話で、塩にマグネシウムが混じっていたから起きていた効果だったりする。最近のほとんどマグネシウムを含まない塩だと、ただの塩ゆでになっているだけだ。色を良くしたいならにがり塩を加えるか、にがりを鍋に何滴か垂らすといいだろう。……話が脱線したな、すまん。料理や食材に合わせた塩選びがテーマだったな。次はその本題について語るとしよう。

《塩選びのポイントは大きく分けて2つ!》

 食材に合わせた塩選びに重要なポイントは、『塩の粒の大小』と『塩辛さの強弱』だ。いくつか例を挙げて説明してみよう。

(赤身肉に合わせる場合)

 厚切りのステーキ等、赤身肉に合わせるなら『粒の大きな塩辛い塩』が適している。何故なら、筋の強い赤身肉はよく噛んで食べる。粒の小さな塩だと噛んでいる内に溶けてしまい、肉の臭みだけが口の中に残っちまう。だから飲み込むまで溶け残り、ガツンと塩味の感じられる塩が向いているというワケだ。

(野菜に合わせる場合)

 野菜に合わせるならば『粒が小さくまろやかな塩』が適している。例えば、トマトなんかは素材本来の酸味や甘味、旨味が強いが、そこに粒の粗く塩辛い塩を合わせると折角の素材の味と食感を邪魔してしまうんだ。ただ、漬け物は話が別だけどな。しっかりと漬けるには粒が粗く塩っ辛い粗塩が向いている。

(生魚に合わせる場合)

 刺身やカルパッチョ等の生魚に合わせる場合は、『粒が大きくまろやかな塩』が向いているな。肉同様によく噛んで食べる生魚も、長期間塩味がしていて欲しいが、肉のようなガツンと来る塩味は魚本来の味を殺してしまう。だからこそ大粒のまろやかな塩が向いている、というワケさ。

(天ぷら等の油物に合わせる場合)

 さて本題。天ぷらやフライ、豚カツなんかに合わせる塩は、『小粒で塩辛い塩』が向いている。何故向いているかと言えば、最初にガツンと塩味を感じて油のしつこさをパーンと打ち消してくれて、粒が小さいとすぐに溶けて塩辛さが長持ちしない為、その後は衣の中の素材の味を楽しめるからだ。この特徴は岩塩や湖塩に多い特徴なんだが……岩塩や湖塩はほとんどが輸入品の為、高い。それによっぽど料理に凝っている人でも無いと常備していないだろう。

 しかし、実はこの天ぷら向きの付け塩は手軽に作る事が出来る。それが先に出てきた香味塩等だ。今回は長くなったので、次回からその辺を解説していこう。


 
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