『自己満足の為に旅立つわけじゃない』
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設定されており、人間による舗装がほとんどされていない。
その理由は各場所に存在する『ヌシ』ポケモンの存在である。
凶暴で人間すら食らうヌシの存在は色々なトレーナーに被害を与えていた。
その為、ポケモントレーナー以外が指定区域に入ることは厳禁とされている。
特に『双子島』のヌシは伝説のポケモンとの噂もあり、入口には必ずポケモンリーグの人間がいる。
少なくともジムバッジを7つ以上持っており、かつそのリーグの見張りを倒した場合のみに限り双子島への侵入が許される。
話が逸れたが、危険指定区域の中でもトレーナーパスさえあれば入れるトキワの森、凶暴なヌシはなかなか姿を見せないとの事だが如何せん樹海のような場所だ、地図とコンパスは必要になる。
その為長く見積もっても2日で森から出れるようにはしたいところだ。
だからこそ、準備は怠らないようにしないとな。
「なんだ…この状況…」
1日かけてたどり着いたトキワの森入り口にあるポケモンセンター。
その館内は正に地獄絵図となっていた。
「頼む!オイラのコラッタを助けてくれ」「おい!包帯たりねえぞ!」「馬鹿!先にコイツを手当しろ!重症だ!」「血がぁ、血がとまらねぇよぉ!」。
センター内にはポケモン、人間に関わらず夥しい数の怪我人がいた。
「あの、何かあったんですか?」
俺は近くにいた頭に包帯を巻き、左足をギプスで固定していたトレーナーに話しかけた。
「…トキワの森のポケモン達が…襲い掛かって来たんだ」
本来マサラタウンからニビシティにかけて生息しているポケモン達はヌシポケモンを除いて比較的温厚であり、エサを求めてイタズラすることはあるものの、トレーナーに危害を加えるポケモンはいない。
そのトレーナーが言うには、トキワの森で出会ったポケモン達が全て襲い掛かってきたらしい。
それもこの辺りでは有り得ない程の強さで。
「特にアイツだ、トキワの森に入るなら『スピアー』に気を付けろ」
「スピアーだって!?」
トキワの森には様々な虫ポケモンが存在するが、そこに永住しているのはキャタピーやビードルといった進化をしていないポケモン達のはずだった。
そんな場所にスピアーがいるとなれば駆け出しトレーナーには一溜りもない。
だが、腑に落ちない点もある。
「…いくらスピアーにやられたと言えど、怪我人が多すぎるのう」
そう、多すぎるのだ、怪我人が。
習性上、群れで行動するスピアーのナワバリに人が入り、襲われた、これは理解できる。
だが全員が全員とは考えにくい。
トキワは天然の迷路だ。
地図があるとはいえ、安全区域、危険地帯を含めて入口から出口まで枝分かれしており、道中いくつかの道が合流する地点はあっても全ての道が合流する点はないのだ。
なのにここにいる全員が襲われている。
「トキワの森で
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