暁 〜小説投稿サイト〜
ポケットモンスター『強さを求める者』
『自己満足の為に旅立つわけじゃない』
[1/4]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
ポケモンへの理解が足りなかった理由として、俺が、俺達が周りと違ったという点がある。

それは俺のポケモンが『獣人種』だということ。

そこは理解できた、いや、今まで逃げてきたことに、やっと向き合おうと思えた。
そもそも『獣人種』という存在は、先にも言ったようにその全てが6Vであり『鬼才』と呼ばれている。
だからこそ、スクール内で唯一『獣人種』持ちの俺は、何度も負けておきながら、それが自分のせいだとも思わずに自分を過大評価しすぎていたのだ。
1V、2Vは『落ちこぼれ』
3Vは『平凡』
4Vは『秀才』
5Vは『天才』
6Vでやっと『鬼才』。
それぞれ呼び名がある中、獣人種は全て『鬼才』である。
そして俺はその事に慢心していた。
言い訳にしか聞こえないけれども、事実、サーシャやシフォンが勝てそうになった場面はかなりの数ある。
それでも負けてきたのはやはり、俺のトレーナーとしての未熟さ、というかエゴなのだろう。
勝てそうだからと、手を抜いていたのかもしれない。

だから。

今度は間違えない。
そうするにあたって、最初に俺が始めたのはスクールで習った事の復習だった。
ポケモンのタイプの種類と相性、特性や天候が及ぼすバトルの影響、アイテムの効果や使用するタイミング、状態異常。
そんな初歩的なことから育成に関することまで全て調べ、勉強しなおした。
ある時は教科書を全て読み返し、ある時はトレーナー達のバトルを見て、ある時はサーシャ達と技の実験をしながら。
そんな過程で、一つ、学校では習わなかった情報を手に入れた。
手に入れたというより、目の当たりにした。
勉強を始めて1ヵ月程経ったある日のこと、俺はシフォンと一緒にトキワデパートの屋上で行われている小さな大会の観戦に行った。

「タテトプス!『砂塵防御』」

あるトレーナーが使っていた砂嵐の環境下での技だ。
しかし、俺はそんな技を寡聞にして聞いたことがなかった。
新しい情報に興味が湧いた俺は、そのトレーナーから話を聞いた。

「ああ、あれ?あれはね『トレーナーズスキル』って言うのよ」

ポケモンバトルには指示が勝敗に関わることが多い。
そのトレーナー曰く、ポケモンの世界には『トレーナーズスキル』と言うものが存在するらしい。
もう一つ、『裏特性』といったものもあるそうな。
『トレーナーズスキル』は簡単に言えば技と技の組み合わせらしい。
昔、あるトレーナーがこの技とこの技を同時に使えたら強いんじゃね?といったノリでやってみたら実際に出来てしまった偶然の産物だそうだ。
ちなみに、先のタテトプスを引き合いに出すと『砂嵐』+『固くなる』らしい。効果としては特性の『砂隠れ』のようなもの、但し、技が当たらなくなるのではなく、砂嵐中は防御力が、二段階上がる
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ