第82話 大事な場面に横槍を入れるときは相応の覚悟をしとかないと後で後悔しても遅い
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面に転がっているかつての仲間の無残な姿がそこにあった。
「なん・・・だと・・・」
男は言葉を失った。最初に命令を聞いた時は簡単な任務だと思っていた。異世界に居る魔力を持った子供を確保する。過去に何度も行って来た任務だ。失敗する要素など有る筈がない。
そう思っていた。今日この瞬間までは―――
「・・・・・・」
無言。辺りは無言の空気が漂っていた。先の攻撃でその場に居た局員の実に半分が即死した。
残っていた局員達も一瞬で起こったその惨状を前に言葉も出ない。
そんな連中が見守る中、ゆっくりと彼女は立ち上がった。
「・・・・・・邪魔」
ボソリと、そう言ってのけ、立ち上がったなのはは自身を拘束していたバインドを苦も無く引き千切ってみせた。対S級ロストロギア用に用いられる強力なバインドをだ。
その光景を目の当たりにした局員達は皆が青ざめてしまった。
***
自身を拘束していたバインドを引き千切り、なのははその場に放り捨てる。まるでゴミを取り払うかの様に苦も無くそれを引き千切り、周りを見渡す。
さっきまで強気で自分を抑え込んでいた局員達は今では顔面蒼白になりこちらを見ている。
そして、足元にはそいつらの仲間と思わしき躯が転がっていた。
「こいつらが・・・こいつらが・・・こいつらが・・・こいつらが・・・こいつらが!!」
その単語を連呼しながら、なのはは既に事切れていた局員の死体をひたすら踏みつぶし続けた。足を甲板に押し付ける度に肉片の飛び散る光景と形容しがたい音が辺りに響き渡る。
やがて、動かなくなった死体に興味をなくし、今度は生きた標的に視線を向ける。
「ば・・・ばばば・・・化け物・・・こいつぁ・・・化け物だぁ!」
「違う! こいつは悪魔だ! 悪魔の子だぁ!」
口々にそんな事を言って来る。悪魔の子?
別にそれでも構わなかった。こんな奴らに言われても痛くも痒くもないし気にするつもりもない。
何よりも、こいつらを生かしておくつもりなど毛頭なかったからだ。
「私が悪魔なら・・・あんた達は何? ま、どうでも良いか・・・どうせ、お前等全員許さないから!」
なのはの激しいまでの怒りの言葉が発せられた。それと同時になのはの体から凄まじいまでの魔力が放出される。放出された魔力が酸素と結合し、化学反応を起こしたのかどうかは定かではないが、そのせいだろうか?
なのはの体から青白いオーラの様な物があふれ出て来ているのが見えた。
そして、彼女が纏っていた赤黒い色をしたバリアジャケットは、瞬く間に変色し、白と青を基調とした色合いへと変わっていった。
そう、以前ジュエルシード事件の際になのはが纏ったのと同じ色の
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