第82話 大事な場面に横槍を入れるときは相応の覚悟をしとかないと後で後悔しても遅い
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だろうが!」
「あいつとなのはは関係ねぇだろうが! あいつと・・・あいつと・・・」
言葉に詰まった。何かを言いたそうにしているのが周りに居る誰もが分かる。
銀時の肩が小刻みに震えているのが見えた。戦闘でのダメージではない。その言葉の為に銀時の体が震えてしまっているのだ。
「あいつと・・・紅夜叉となのはは関係ないだろうが!」
「やはりてめぇは何も分かってねぇんだな。紅夜叉とこいつが全く関係ない? いいや、大有りだお前には分からねぇのか?」
「何をだ?」
「言わなきゃ分からないってんなら言っても無駄だ。どの道てめぇじゃこいつを守るなんざ無理だろう。何しろ、たかだか桜月の欠片風情にそんな痛手を負っているようじゃな」
銀時の失った右腕を高杉は指摘した。それに対し銀時は黙り込んでしまった。
言われてみればそうだ。あの時岡田が使っていたのは桜月ではあったが、実際にはそれの欠片に過ぎなかったのだ。
本体ではない。
そのたかがひと欠片に腕を切られ致命傷を負わされる。高杉の言い分は間違ってはいなかった。
「おぅゴラぁ! さっきから黙って聞いてりゃ良い気になりやがって! なのはを守ってるのは銀ちゃんだけじゃないネ! このかぶき町の女王神楽様と他一名が居るアルよ!」
「他一名って何だよ!? とにかく、その通りですよ! 銀さんだけじゃない。僕達だっているんだ。決して力不足にはならない!」
「力不足? 何言ってんだてめぇら。てめぇら如き戦力の足しにもなりゃしねぇよ」
「あんだとゴラぁぁぁぁ!」
怒り狂う神楽とそれを抑える新八。そんな光景を高杉はただ冷たそうに見つめてるだけだった。
「銀時、お前なら分かるだろう。あいつの、紅夜叉がどれほど強かったかってのを?」
「あぁ、知ってるさ。あいつの強さは俺が身に染みて分かっているつもりだ」
「その通りだ。お前と言う足枷がなけりゃ紅夜叉は死ぬ事はなかった。お前が弱かったが故に、紅夜叉は死んだんだ!」
何時になく高杉が感情的になっている。普段から狂気に満ちた感じではあったが、此処まで感情的になった高杉は余り見た事がない。
それだけ、高杉にとって紅夜叉は特別な存在だったのかもしれない。かつての、銀時達が恩師と煽ったあの人と同じ位に―――
「おじさん、大丈夫?」
「ん?」
「御免ね。お父さん達って結構底意地の悪い所があるから。気に障ったんだったら御免ね」
そう言って高杉に向かい頭を下げてなのはは謝った。そんななのはを見た途端、誰もが口論をする気になれずにいた。この場の緊迫した空気の中で、彼女だけが全く別の空気を放っている気がする。
「悪かったな。お前の親父を怒らせるような事しちまって」
「気にしてないよ。お父さんは何時も誰かを怒らせてばっか
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