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生酒について学ぶ
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・日本酒の製造工程

 日本酒というのは仕込んでから出荷するまでに大きく分けるとしぼり、貯蔵、瓶詰めの3つの工程を経てから出荷される。いわゆる普通の日本酒は、もろみを搾った後と瓶詰めの前の2回火入れを行い、確実に酵母や微生物を殺してから出荷する。蔵によっては瓶詰めの後で2回目の火入れをする所もあるけどな。

・生貯蔵酒とは?

 搾った後には火入れをせず、瓶詰めの前に火入れをする形。貯蔵中は生である為、このような名称になる。

・生詰めとは?

 搾った後の段階で火入れをした後は加熱処理をせず、瓶詰めして出荷する形。最近はあまり行われない形態だ。

・生酒とは?

 一度も火入れをしないで出荷するのが本来の生酒だ。だが、しっかりとした温度管理で流通させないといけない為に、近頃『生』と呼ばれる日本酒の大半は生貯蔵酒だ。しかし、大概の生貯蔵酒は『生』の字を大きく目立つようにラベルに印刷している為、生貯蔵=生酒と勘違いしている人が多い。ぶっちゃけた話、生詰めや生貯蔵は半生くらいと思っておくのがいい。生酒のフレッシュさはねぇが、まろやかさは普通の日本酒よりも強い。……あぁ、もうひとつあったな。冷やおろしってのは生酒ではなく生詰めの事だ。寒くなると火落ち菌を含む乳酸菌の働きは鈍くなるからな、火入れをしなくても安定した流通が可能になる。なので搾りの後の火入れはしないで出荷する為、冷やおろしは生詰めの一種、と言える。




《生酒の保存方法は?》

 それだけデリケートな生酒。当然美味しく飲みたい。だが、生酒は生きている。取り扱いを間違えるとすぐに死んでしまうのだ。まず大前提として、高温多湿は厳禁。間違いなく酒が傷む。そして光を当てるのも厳禁だ、生酒を売っている専門店だと、生酒のコーナーの冷蔵庫だけ照明を落としている、なんて店もあるくらい徹底しているのに、ウチで気を付けなければ劣化するのも当然だ。

 そして生酒は開封したら早く飲み干すのも重要だ。開栓すれば劣化が始まる。新鮮さが命だからな、必ず冷蔵保存して早めに飲みきるようにしよう。ケチってチビチビやってると、間違いなく劣化が早まるからな、ケチらず早く飲むようにしよう。……まぁ、未開封で適切に管理しておけば熟成酒に化けさせる事も出来るが、今回は生酒だ。こいつに合う肴を俺は出してやるだけさ。

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