過去編、彰人が提督となったきっかけ
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ふと目が覚めると、ただ真っ白い天井が見えた
体を起こしても見慣れぬ光景だった
「病...院?」
なぜかじっとしていられなくて動こうと思った矢先、片足が異様に重い
布団を捲り、見てみるとギプスが付けられていた
「あれ...足なんて折れてたっけ?」
記憶に無い、なぜ病院に居るのかもだ
必死に思い出そうとしたが、すればするほど頭が割れるように痛くなる
あまりの痛みに起きてられなくなった俺は再びベッドに寝っ転がった
様子を見に来たのだろうか
看護婦が俺を見るなり血相を変えて走り去って行った
「なんだ...?なんかしたのか?」
俺が分かるのは自分が何者であるか、それぐらい
先ほど走り去って行った看護婦が男を連れて戻ってきた
「彰人くん、目が覚めたのか」
「は、はぁ...」
「一応、健康診断受けてもらうけどいいかな?」
俺は言われるがままに連れてかれ、検査をされたが医者曰く、異常は何も無いそうだ
「君はしばらく安静にしててね、足も折れてるし」
動こうにも動けないんだよなぁ
なぜかわからんが個室になってるし
入院代とか誰が払ったんだろうか
しばらく考えていたが思い当たる節は無し、親戚も居ないし...
「ん?なんだこれ...」
近くの小さな机になにやらすこし大きめの画用紙にアルバム、そして本が2冊、置いてあった
『暇になったら読めよ by幸宏』
クラスの連中が置いていったものだった
画用紙を見るとなにやら心配されていたようだ
困った時は頼ってくれだの相談に乗るなど書かれていたのだが
「もう、立ち直れなさそうだよ...」
自分でもわかるような悲しい顔をしながら、独り言を発した
そして俺は幸宏が置いていった本を手に取り、中身を見る
『エロティック侍』
投げ捨てた
「あのやろう...ぶっ殺す...」
気を取り直し、もう1冊を開く
『脳筋ばかりの世界で俺は頭で生き残る』
異世界ものだった
「はぁ、嫌いじゃないからいいか」
それはそうと腹が減って仕方が無いが大人しく寝ることにした
次に目を覚ますと目の前の小さな机のようなところに朝ごはんが置いてあった
...昨日寝たの昼過ぎだったんだけど..
のんきに朝ごはんを食べていると看護婦さんが部屋に入ってきた
「朝ごはん食べた?」
俺は軽く返事をして本を手に取る
すると看護婦は用があったようで話しかけてきた
俺は本を読むのを止め、話を聞く
「今日彰人くんにお客さんが来てるんだよね」
「客ですか?俺に?」
クラスのやつかな?でもこの前寝てる間に来たらしいけどな
俺はすぐ近くの画用紙を見ていた
おっと、話を戻そう
「何時頃来るんです?」
「えっ...とね...今」
そうか、もう来てんのか...
「って?今!?」
看護婦は呼んでくる
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