0043話『宴会と加賀の悪酔い』
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「えー…本日を持ちまして深海棲艦の侵攻が食い止められて仮初めだけど騒がしい毎日が帰ってきます。
そして今回新しく仲間になった者達もいます。
それで―――…」
私が今回の大規模作戦終了の言葉を宴会場のみんなの注目が集まる場所でそう話している時だった。
「提督ー…長いよー。堅っ苦しい挨拶はいいからさ。始めようぜ?」
隼鷹が酒を飲む仕草をして私の言葉を遮ってきた。
そのセリフに仕方がないなと諦める事にした。
そうだな。私もそういう宴会の幹事なんて今まで務めた経験はないからな。
それじゃ最小限の注意だけをして始めるとしようか。
「…わかった。隼鷹の言う通りだな。それじゃ明日に引きずらずに羽目を外し過ぎないように…」
そして私がジュースが入ったコップを掲げて言う。
乾杯、と。
それに呼応して艦娘全員から、
「「「カンパーイ!!」」」
という喜びの声が上がった。
それで早速騒ぎ出す飲兵衛達。
隼鷹を筆頭に「ヒャッハー!! お酒だー!! 無礼講だー!!」と叫んで飲み会を始めてしまっていた。
特に今回活躍した那智が、
「今回ばかりは活躍させてもらったのだから飲ませてもらおう!」
「…今回、那智さんは頑張ったのですからこの早霜、一つ作らせてもらいます」
そう言ってカウンターバーで早霜がバーテンダーの恰好をして慣れた手つきでカクテルを作りだしている。
やっぱり早霜はそっち系が得意だったか。
意外といえば意外だけど別段驚きはない光景だった。
「提督…提督はあまりお酒は得意ではないのは最初の宴会で知っていますのでこちらで一緒にお食事でもどうですか?」
「ありがとう、鳳翔。行かせてもらうよ」
鳳翔に最初に声をかけられて私は赤城とかがあまり酒を嗜まない艦娘の集まりにいこうとしたのだけど、
「鳳翔さん、ずるいよー。しれーもたまには時津風達と付き合ってよー」
そこに時津風が私の腕を引っ張りながら「きてー」と声を上げていた。
それで鳳翔も「あらあら」と言って頬に手を添えていた。
「そうですね。それでは提督、後程また来てくださいね」
「わかった。すまんな鳳翔」
「いえ、それでは」
それで鳳翔は空母が多くいる場所へと戻っていった。
「しれー。こっちきて! 一緒にはぎーの料理を食べよう」
「わかった。それより萩風も一緒に作っていたのか?」
「うん。なんでもお料理クラブ会で作ったんだってー」
「そうか」
時津風とそんな話をしながらも陽炎型が集まっているエリアへと向かわせてもらった。
そこには思った通り陽炎型のグループがいくつかに分かれて話をしている。
そして私が来たことに気づいたのか秋雲がこちらに振り向いて、
「おっ! 提督じゃん。どしたのー?」
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ