旧校舎のディアボロス
アーシア救出 後編
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一誠side
すでに空は暗く、街灯の光が道を照らす時間帯となっている。
俺と木場、子猫ちゃんは協会が見える位置で様子を窺っていた。
不気味なほど静かな教会。近づくほど背に悪寒が走る。
「ったく。なんて殺気だよ」
「神父も相当集まってるようだね」
マジか。俺一人じゃ本当に危なかったな。
「来てくれて助かったぜ」
「だって、仲間じゃないか・・・それに、個人的に堕天使や神父は好きじゃないからね。憎いといっても言い」
そう言う木場の目からは、何時もとは違う憎悪があった。
木場の奴、何かあったのか?
「あれ、子猫ちゃん?」
「えい・・・向こうも私たちに気づいているはずでしょうから」
ドカン! 可愛らしい声とは裏腹に小柄な体型から出せるとは思えない蹴りで開けた。
内部は酷くボロボロで、ロウソクの明かりは消えていて、十字架に磔となっている聖人の彫刻の頭部が破壊されていた。
「ひっでぇもんだな」
-パチパチパチパチ-
突然、聖堂内に鳴り響く拍手。
俺たちが身構えると・・・ッ、あの胸糞悪い神父が出てきた。
「やあやあやあ。再開だねぇ。感動的ですねぇ」
「フリード!」
「俺としては二度会う悪魔なんていないと思ってたスんよぉ。ほら俺、メチャクチャ強いんで、一度あったら即コレよでしたからねぇ」
首に手をあてスッと引く仕草をみせて、懐から例の拳銃と柄を取り刃を出現させる。
「だからさ、ムカつくわけ。俺に恥じかかせたテメェらクソ悪魔のクズどもがよぉ」
「アーシアはどこだ!」
「あー。悪魔に魅入られたクソシスターなら、この祭壇から通じている地下の祭儀場におりますですぅ」
光の刃で祭壇を指し、地下への隠し場所を吐く。
コイツ、何であっさりと教えるんだ?でも、地下か。ならコイツを倒していけばいいだけだ!
「まぁ、行けたらですけどねぇ」
「セイクリッド・ギア!」
俺の叫びに呼応して、左腕に赤い籠手が装着された。
よし! 装備完了。
木場も剣を抜き放ち、子猫ちゃんは・・・はぅ! 自分の何倍の大きさもある長椅子を軽々と持ち上げていた。
「潰れて」
-ブォン!-
神父へ向けて長椅子をブン投げた。
なんつー規格外の攻撃方法! さすが怪力少女!
「わーお! しゃらくせぇんだよこのチビ!」
チビって言った瞬間、子猫ちゃんの眉がピクっと動いた。
「チビ?」
あれ? 何か怒ってない? するといきなり手当たりしだいイスを掴んでは連続で投げつける。
いや、もう少し冷静になろうよ子猫ちゃん!
それを神父は笑いながら避けたり剣で斬っていた。
そこへ高く飛び上がった木場が、上空から斬りかかる。
「邪魔くせぇ!
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