ターン72 冥府の姫と変幻忍者
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きます。銀河眼で龍骨鬼に攻撃、破滅のフォトン・ストリーム!」
銀河眼の光子竜 攻3000→龍骨鬼 攻2400(破壊)
夢想 LP1700→1100
「カードを2枚伏せ、ターンエンドです」
伏せカード、そして場の銀河眼。これで今できる事はすべてやった、後はこのデッキをただ信じ、次のターンを全力で迎え撃つまでだと静かに闘志を燃やす葵。明菜も今だけは妹の集中を守ってあげようと、何も言わずに気配さえ殺してただじっと2人の勝負を見つめている。そしてそんな姉妹とは対照的に、こんな詰めの局面になってもなお自然体のまま夢想がカードを引いた。
「私のターン、ドロー……そろそろ終わらせるよ、葵ちゃん。ワイトキングの2体目を召喚、だってさ」
骸骨の王が、さらに増える。いくらこうなることも想定済みとはいえ、6000打点が2体も並ぶそのプレッシャーは無視できるものではなく、葵が小さく息をのむ音が明菜の耳にも届いた。
ワイトキング 攻6000
「トラップ発動、貪欲な瓶!このカードは私の墓地のカード5枚をデッキに戻すことで、カードを1枚引きます。私が選ぶカードはHANZO、貪欲で強欲な壺、フリーズ・ロック、影縫いの術、変化の術です」
「へえ……?」
夢想の意味ありげな視線の意味は分かっている。このカードは、先ほどのターンで銀河眼を引く前から手札にずっとあったもの。なぜ使わなかったのか、そしてまたなぜこのタイミングで使うことにしたのか。それを知りたいというのだろう。
だけど、そこに疑問を持ってくれたことはむしろ葵にとっては思わぬ僥倖だった。答えようとする動作のひとつひとつがたった今引いたカードを見た時の表情の動き、そして咄嗟に隠しきれなかった驚きの色……そういったものをすべて誤魔化してしまえるいい隠れ蓑になったからだ。このカードを引いた以上、絶対にその存在を悟られるわけにはいかない。
「発動コストの関係上、どうしてもデッキのカードを増やさなければ使えませんでしたからね。なるべくならまだ使いたくはなかったのですが、ゲツガさえも倒れた今となっては今更墓地のカードを後生大事に抱えているわけにはいきませんから。セットしておいた方がよかったのは間違いないんでしょうけど、破壊対象に選ばれたりでもしてせっかく減らしたデッキをまた増やすのはつまりませんでしたので」
夢想は何も言わないが、とりあえず今の答えで納得してもらえたらしい。それ以上追及することもなく、ワイトキングに攻撃指令を下した。
「バトル、ワイトキングで銀河眼の光子竜に攻撃、だってさ」
「やらせはしません!トラップ発動、忍具・鎖付きブーメラン!このカードは発動後銀河眼の攻撃力を上げる装備カードになると掃除に、攻撃モンスターを守備表示に変更します!」
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