178部分:第十六話 孫策、刺客に狙われるのことその二
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第十六話 孫策、刺客に狙われるのことその二
「まだ小蓮様に刺客が来たことはありませんけれど」
「何時来るかわかりませんから」
「そうだな。十常侍は孫家そのものを敵視していたな」
関羽もそれを指摘する。
「他にも曹家や袁家もだな」
「あの人達も何進様に近いですからあ」
「孫策様と同じ位狙われてるみたいですね」
「母ちゃんのところにも来たしな」
馬超は自分の母のことも話した。
「誰のところにも来るんだな」
「そうですよねえ。ただ、本当に何か妙に思えるんですよ」
「妙ですか」
「あの人達って自分のそうした密偵を一杯持ってるんですよお」
「わざわざ紫苑さんを雇う必要はないんですね」
孔明もこのことを察した。
「それじゃあ」
「それにです」
「それに?」
「あの人達って弓とかは使わない傾向があるんですよね」
陸遜の指摘は武器にまで及んでいた。
「毒や暗器が多くて」
「あれっ、ですが」
「はい、孫堅様のことですよね」
「すいません、御言葉ですが」
「冥琳様とお話したんですけれどおかしいって」
「やっぱりそうですか」
「山越の人達も石弓は使いませんし」
彼女もこのことを言うのであった。
「ですから」
「そうですよね。やっぱりおかしいですよね」
「はい。黄忠さんの弓の腕は私達も聞いています」
「それ程だったのですか」
黄忠本人が陸遜のその言葉を聞いて述べた。
「私のことは」
「国で知らない人はいないと思いますよお」
にこやかに笑って彼女に告げる。
「黄忠さんのことは」
「どうも」
「ですが。あの人達はあくまで宮中のそうした自分達の手駒を使う人達ですから」
「考えれば考える程ですか」
「これまで十常侍の人達からの刺客も沢山来ました」
来ることは来ているのだという。
「ですから行動パターンはもうわかっています」
「ううん、じゃあ誰なんでしょう」
「曹操殿や袁紹殿でもないしな」
「御二人もそういうことはされないですしい」
そのこともわかっている陸遜だった。
「袁術さんは悪戯ばかりされますが」
「そういえば孫家は袁家本家とは仲が悪かったな」
「はい、あまりよくはありません」
「しかし暗殺はしないのか」
「袁術さんも暗殺とかはしない方ですよお」
少なくともそうした人間ではないというのである。
「董卓さんとはそもそも縁がないですしい」
「じゃあ普通は十常侍しかないよな」
「そうなるな」
馬超と趙雲はこう言いはするがそれでも自分達でそれは違うと思っていた。二人はその直感からそう悟っているのである。
「しかし。奴等じゃないってなると」
「誰なのか」
「ですよねえ。本当に誰の手の者でしょうか」
「何か不吉な気配は感じますけれど」
ナコルルが
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