second contact
ep.049 リーダーとNo.1
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
」
青年がそう言い残すと時空の歪みのようなものがピタリと閉じ、まるで彼が最初から居なかったかのような状況になった。
「はぁ....何が彼を突き動かすのかは、私情を挟んだ上での観測になる。それは私の役目には相応しくない考えなのかも知れない。どうであれ、君という存在とはいつか対峙する気がする。」
◆◆◆◆◆◆
「戦況は傾いた。戦うのではなく交渉によって決着をつけないかい?これ以上の被害はどちらにも無意味だ。」
「そいつは有益な話だな。けどな、もっと有益な話もあるんだぜ。なんだと思う?」
空斗はそう言うと拳を構えて戦闘態勢になる。勝哉もコートから取り出したハンドガン2丁の引き金に指をかけて呼吸を少しずつ弱くして、やがて呼吸が止まる。
集中力が絶頂に達した瞬間に勝哉は引き金を引いた。空斗は合図を受け取ったように銃声を聞くと走り出した。1発目の銃弾を挨拶代わりに回避して、速度をさらに上げて勝哉に向かってくる。
勝哉は冷静に銃をリロードして2丁のハンドガンからそれぞれ一発ずつ発砲する。空斗はそれを右に回避するとそのまま弧を描くように接近してくる。
勝哉は空斗の足を狙うように右手に持つハンドガンを続けて撃ち続けるがどれも当たる気配がない。そう判断した勝哉は右手のハンドガンを投げ捨て、コードの袖口からある物を取り出す。
空斗はあっという間に勝哉の目の前まで辿り着いた。走る際の速度を残したまま、蹴りを食らわせようとするが突然壁が出現して行く手を塞いだ。
(ちっ、面倒なことしやがって。)
空斗は勝哉にぶつけるつもりだった蹴りを壁の破壊に使った。壁は驚くほどあっさりと砕け去り、防御として展開したにしてはどこか違和感を感じた。
案の定、壁を破壊するとその奥からバチバチと音を立てながら何かが起こっていた。空斗はそれに異常な何かを感じて上体を大きく後ろに反った。
その直後に空斗の少し上を何かが凄まじい威力と速度で通過していく。直撃していれば良くて負傷、最悪の場合死んでいた。
「やっぱり簡単に倒れはしないか。」
(今のは地上の3位のやつか。しかも本物よりも撃つのに時間が掛かっていない。)
(まだ彼は能力を使っている感じがしない。神薙くんみたく感覚で戦える戦闘のセンスが高い相手だと苦戦せざるを得ないな。)
勝哉は右の袖口からサバイバルナイフを出すと、それを逆手に持って空斗に接近する。近接攻撃をメインとする空斗はナイフが届く間合いまで接近を待つと、ゼロ距離での肉弾戦が始まる。
空斗は次々にやってくるナイフをそれを持っている相手の手首から捌く。素早く的確にナイフを持つ手首を捌くその技量は悠持に引けを取っていない。
『コイツ振ってるだけで狙ってねぇな。』
『戦い
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ