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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十八話 これが両雄の初対決になるでしょうか。(その2)
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隊の勢いそのものだった。たったの一言だったが、その一言がヤン艦隊に激烈な砲撃を叩き付けたのである。ビームの驟雨に沿って無数の光の数珠が生まれ、鎖がはちきれたかのように一気に拡散して散っていく。
「大尉。」
ヤンがフレデリカに指示する。
「要塞主砲をあの前面の敵艦隊の右翼に向けて発射するように要請してくれ。」
「右翼、ですか?」
フレデリカが指示に取り掛かっているその後ろでパトリチェフが尋ねた。圧倒的に兵力が劣勢なこの状況下では、各艦隊の連携を絶って各個撃破するのが得策だろうと思っていたのだ。その方針にのっとって艦隊を分断するのであれば、艦隊の左翼を狙うべきではないのか?
「あぁ。先日のお返しをしてやろうと思ってね。」
ヤンの言葉は実際に実行されることでその意味を幕僚たちに教えることとなった。インドラ・アローの発射を受けてティアナ艦隊は回避せざるを得ず、必然的に中央に近づくこととなった。
「今だ!」
ヤンとティファニーとの呼吸はこの時ばかりはぴたりと一致した。ティアナ艦隊が中央に接近し、中央のジェニファーの艦隊に近づいたことで両者が密集してしまったのである。そこを集中砲撃されたのだからたまらない。
「ティアナ!何をしているの!?全体の戦況をよく見なさいと前世からあれほど言っているでしょう!!」
ジェニファーの叱責がスクリーン越しにティアナに浴びせられる。自軍を巻き添えにされてはたまらない。ジェニファー・フォン・ティルレイルは前世から後輩の面倒見がいい先輩であるが、採点に厳しい事でもまた有名な人だった。
「わかっていますよ!それでなくても、こっちはヤン・ウェンリーに集中しなくちゃならないんですから!!少しはこっちの重荷をわかってくれてもいいでしょう!?」
「あぁ!!もうっ!!」という喚き声がジェニファーの艦橋に響いたので、ジェニファーは息を吐き出した。なりふり構わずがティアナの美点であるけれど、今のこの状況下においてジェニファーをイライラさせていた。
「今から私の艦隊は弾雨を犯しても前進するわ。それであなたのスペースが確保できるでしょう?その隙に体勢を立て直しなさい。」
「それでは先輩の艦隊がハチの巣にされてしまいます!!」
「相手がヤン・ウェンリーならね。でも私の前面はティファニーよ。あの子のことは多少は知っている。それほど後れは取らないつもりよ。」
そう言い捨てると、ジェニファーは艦隊に前進を命じた。整然と、そして堂々と。13000余隻の艦隊は艦列を乱さずに観艦式のように前進してきた。これによってティアナの宙域は余裕ができ、彼女は体勢を立て直すことができた。
ティファニーは後退し、ジェニファーが前進する。その側面をヤン艦隊の一部が突き崩そうとしていた。
「前進!!」
ティアナが再び指令する。敢えて彼女はヤン艦隊と同等
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