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『八神はやて』は舞い降りた
最終章 ハッピーエンドを君に
第52話 手伝ってやろうか?ただし真っ二つだぞ
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いた。


 ――そして、今に至る。
 八神はやて。私サーゼクスが保護した少女。
 神器『夜天の書』の所持者で、ライザー・フェニックスを圧倒するほどの強い力を持つ。
 だが、ここまでとは知らなかった。仮にもハーデスは冥府の主。本気の私でさえ苦戦する相手だ。


『最高のショーだと思わんかね?』
「……戦争でも起こすつもりか?」


 厳しい表情をしながら、アザゼルが問いかけた。確かにその通り。神話勢力の一画を崩す。その意味が分からないはやてではないはずだ。
 そのような危険な力、他の神話勢力が黙っていないだろう。もちろん、私たちもだ。


『何を言うかと思えば……戦争屋風情が、偉そうに。選んで殺すのがそんなに上等かねぇ?』 
「何をッ!?」


 冷たい言葉を投げかけると、突然魔力砲を放った。これまでにない強力な一撃。先ほどの砲撃がお遊びだったかのような、比べ物にならないほどの強烈な一撃。
 衝撃の影響かちらつくモニター越しからも、いかに強力かが伝わってくる。砲撃された地点からは、巨大なキノコ雲が上がっていた。


『まずは一撃。これで2000万ほど死んだ』


 絶句する。たった一つの魔法でこれだけの破壊をもたらす。信じらないし、信じたくない。だが、画面に映る現実が、否定を許さなかった。
 唖然としている私たちを尻目に彼女は、愉しそうに嗤っていた。
 あいむしんかーとぅーとぅーとぅー、よくわからない鼻歌を歌いながら砲撃を放っていく。


『4000万! 6000万!! 8000万!!! ……1億ゥ!!!!』
「はやて!」
『さて、仕上げといこうか』
「はやて!!」
『……うるさいなあ』


 止めようと声をかけても、一顧だにしない。と思った次の瞬間、三角形と剣十字の魔法陣が展開された。……これは八神家の魔法陣!?


「やあ、ご機嫌はいかがかな。サーゼクスがうるさいから来てあげたよ」


 目の前に転移してきたのは、八神はやてとその家族たちだった。





 おー、壮観だね。アザゼル、ミカエル、サーゼクス、オーディンを筆頭にたくさんいる。思わず頬が緩んでしまう。だって――


「駒王協定とはよくできたシステムだね――まとめて殺るには最適だ」


 こいつら皆殺しにすれば、僕の願いは果たせるんだから。
 ボクがぽろっと本音を言った瞬間、皆が戦闘態勢をとる。おっと、でもお楽しみはまだ残っているんだよ。
 そういって、遠隔操作で次元震を起こすと――


 ――冥府が丸ごと消滅した。


 絶景かな絶景かな。おー、絶句している絶句している。
 声にならない悲鳴をあげる連中が滑稽で仕方ない。にやつく頬を抑えようとしていると、サーゼ
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