最終章 ハッピーエンドを君に
第52話 手伝ってやろうか?ただし真っ二つだぞ
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サイオラーグ・バアルとリアス・グレモリーのレーティングゲームは盛り上がっていた。
まず、出席者の顔ぶれが豪華である。
堕天使総督、天使長、魔王、そしてオーディン。
駒王協定を結んだ三大勢力の顔合わせと同時に、北欧神話との同盟を意図していた。
話題の中心は禍の団である。アインハルトによる冥界襲撃以来、その活動は活発化しており、天界や堕天使領も被害を受けていた。
北欧神話の主神オーディンが呼ばれたのも、禍の団対策の一環だった。
「結局、詳しいことはわからんのだな」
「オーディンには申し訳ないが、まだ情報が足りていない」
「サーゼクスは旧魔王派のテロで手一杯だもんな。一応、俺の情報網によると、英雄派、ヴァーリ・チーム、旧魔王派が中心になっていて――」
一番の事情通であるアザゼルが意見を交換する。
見どころのあるレーティングゲームをセッティングしただけあって、観衆も盛り上がっている。
今日のところは三大勢力と北欧神話の同盟に向けての意見調整に過ぎず、和やかなムードで会話をしていた。
と、そのとき、突然巨大なスクリーンが投影された。
◆
『――皆さん、楽しんでもらえたかな? これでハーデスは死んだ』
場はシン、と静まり返っていた。いや、無理もない。突然現れたモニターには、冥府の様子が中経されているようだった。
そして、先ほどの戦闘。ハーデスを圧倒するなど、信じられない。
『なぜ死んだかって? ――坊やだからさ』
ドヤ顔で意味の分からないことをのたまっている。
後ろでリインフォースが微妙な顔をしている。
「はやて、君は一体何のつもりで……」
『サーゼクス、見た通りさ。ちょっと約束を果たすために、サマエルが必要になってね』
私の言葉にこともなげに返事をする彼女は、普段と変わらなかった。不自然なまでに自然体。
けれども、先ほどまで冥府を火の海にしていた。
その光景を思い出す。喜々ととして砲撃魔法を打ち込んでいきながら、なんだかよくわからない喝采をあげていた。
既にユニゾンを解除して子どもの姿から戻っている。そのせいで、余計に違和感があった。
『粉砕! 玉砕! 大喝采!!』
……玉砕してもいいのだろうか。
後ろでリインフォースが微妙な顔をしている。
「ま、マスター、はしゃぎすぎです」と言って止めようとしている。
『強靭! 無敵! 最強!!』
あ、頭を抱えた。頭痛が痛いとかそんな感じの表情をしているリインフォースを尻目に、はやてが高笑いをあげている。
『見ろ、死神がゴミのようだ!』
後ろで、リインフォースが死んだ魚のような目をして
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