お通し談義
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部屋から出てきて飲みに来るなんて」
「ん……たまには、自作も飽きる」
そんな風に呟きながら席に着いたのは吹雪型の3番艦である初雪。基本的に面倒くさがりな性分だが、部屋に備え付けのキッチンで軽く料理がこなせる位には料理が上手いらしい。その上部屋から出てくる事はほとんど無いが、姉妹でも一・二を争う蟒蛇との事だ。
「お〜、初雪じゃん!元気してたか〜?うりうり!」
「衣笠さん……頭撫でないで、髪形崩れる」
衣笠が隣に腰かけた初雪の頭をワシャワシャと撫でている。初雪も抵抗はしているが、必死の抵抗という感じではない。撫でてもいいけどやりすぎはやめて、といった感じである。
「お前らそんなに仲良かったのか?」
「うん、昔ソロモン海の辺りでちょっとね〜」
「ん。2人で頑張った……」
成る程、太平洋戦争中の記憶絡みか。ちょっと意外な組み合わせだったもんだから驚いてしまった。
「で?初雪は何を飲むんだ?」
「ジンロ。ロックで」
こりゃまた珍しい。韓国焼酎の中でもクセが無さすぎると有名なジンロをロックでか。
「味がないから料理を邪魔しない。でも酔えるから好き」
おぉう、これまた妙な拘りだな……。まぁいい、どうせ酒が韓国の酒なら、お通しも韓国風で行くとしよう。
《お手軽簡単!キムチの白和え》
・木綿豆腐:1/2丁(150g)
・白菜キムチ:100g
・白すりごま:大さじ1
・ごま油:小さじ2
・醤油:少々
さてさて、作るとしよう。豆腐はキッチンペーパーや布巾で包み、10分程置いて水気を切る。
キムチは豆腐が絡みやすいように細かく刻む。ボウルに豆腐を入れて手で握り潰したら、刻んだキムチと白すりごま、ごま油、醤油を加えて和えれば完成。
「あいよ、ジンロのロックと『キムチの白和え』だ」
「キムチの白和え……初耳」
「あ!私に出したお通しと違うじゃん!ズルいよ提督!」
「うるせぇ、ウチのお通しは基本的に俺の気分でメニューが変わるんだよ」
まぁ、気分だけでなく冷蔵庫の中身との相談だったりもするんだが。
「もう!じゃあ今日はここでとことん飲むからね!提督、もっとお通し出してっ!」
「いや、お通しってのは最初のつき出しであってだな……」
「いいから出して!」
「へいへい」
こんな感じでムキになってる女は大人しく従っておくに限る。触らぬ神に何とやらってな。さて……何を作った物か。鶏のササミがあるな、それとザーサイ……こいつでサラダでも作るとしようかな?
《ササミとザーサイのグリーンサラダ》※分量4人前
・ザーサイ:お好みで
・ササミ:2本
・三つ
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