空の王者、何故か怒られる
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れだけではなく相手の身体の急所を確実に攻撃出来るという特性まで持っている、通常の人間では太刀打ちするのはかなり難しい。この船で勝てる見込みがあるのは全身がゴムであるルフィぐらいだろう。
「モンキー・D・ルフィ。貴方、私にした仕打ちを忘れていないわよね?あの時、私にした耐え難い仕打ちを」
「何言ってるんだよ俺は何もしてねえぞ?如何して欲しいんだよ」
「いいえ、やったわよ。簡単、私を仲間に入れて頂戴」
『はぁっ!!?』
折りたたみの椅子に座ったロビンはルフィが自分にした仕打ちの償いの為に同じ海賊団に入れてほしいという要求だった。当然全員が驚きの声を上げる、敵だった者が仲間にいれてほしいとは何を言っているのかと正気を疑うレベルである。
「……一体ルフィに何をされたんだ」
「貴方はあの時、死を望んだ私を生かした。目的を失い、もう生きる価値も無いと思ったのに貴方はそれを邪魔した、それが罪。私には帰る場所も行く宛ても無い。だからこの船に置いて」
ルフィとクロコダイルとの決戦、崩れゆく地下で彼女は死ぬ事を望んだ。だがそれを彼女によって齎されたクロコダイルの毒の中和剤を飲んだルフィがコブラ王共々救った。もう行く宛ても帰る所も無いのにそれを救ったのだから居場所を作ってほしいというのがロビンの要求だった。勿論ルフィの答えは拒否に決まって―――
「なんだそうか、そりゃしょうがないな。いいぞ」
『ルフィィィッ!!?』
「心配すんな、こいつ自体は悪い奴じゃねえんだ」
―――いなかった。まさかの肯定に最も険しい顔をしているのがビビだった。自分の国を乗っ取ろうとしていたクロコダイルの右腕としてバロックワークスで暗躍し生きていたとはいえイガラムの船を爆破したのは彼女だ、がクロコダイルを打ち取りアラバスタ乗っ取りを阻止してくれた大恩人でもあるルフィの命を救ってくれたという事実が彼女に圧し掛かった。
「ミス・オールサンデー……いえ、ニコ、ロビン……」
「あら何かしら、王女ビビ様?」
近づいていくビビに皆は警戒するような声を上げる、ビビの心情を考えるとこのまま襲いかかるのではないかと心配になっているからだ。確かにこの女のしたとした事は許せない、だけどそれはもう仲間達が解決してくれた事。今幾ら此処で文句を言ったとしてもアラバスタが救われたと言う事実は変わらない、そして船長であるルフィが決めた事、自分は既にこの海賊船の一員なのだからその決定には従うのが道理。故に今するべきなのは……。
「私は正直貴方の事を許せないかもしれない、貴方は国を狂わせた奴の右腕」
「そうね、それで如何するのかしら」
「でもその国はルフィさん達が救ってくれた、だから私は貴方に何もしない。だってルフィさんがそう決めちゃったんだからね」
肩を竦めながら船
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