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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第561話】
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女子は発奮し、やる気が出ている様だった。

 それはさておき、救護テントへと入る俺とシャル。

 一応テント内は個別のベッドに頻りで簡易的な個室を醸し出していた。

 テント内に常駐してる先生を探すも、誰も居なく、とりあえず俺は簡易救急箱を用意した。


「ほら、足を見せて」

「う、うん」


 擦り傷のある足を見せるシャル、ブルマを穿いてるからか目の毒だが擦り傷に薬をつけていく。

 染みるのか僅かに表情を崩すシャル、少し目立つがガーゼを貼り、打った箇所をアイシングで冷やし始めた。


「あ、ありがとう……ヒルト」

「ん、構わないさ。 ……他に何かしてほしい事はあるか?」

「え? ……え、えっ……と……キス……して?」


 そう言って小さく顔を上げ、唇を突き出すシャル。

 白い肌が真っ赤に染まり、外では走者への声援が聞こえていた。


「……わ、わかった」


 誰が来るかもわからないこの状況下、だがそれでもシャルの可愛いお願いを断れる男子は居るだろうか?

 頭の中で言い訳しつつも、ソッとテント内で俺とシャルは唇を重ねた。

 ものの数秒の唇の交わり、どちらからともなく唇を離す。

 唇から感じられた体温を感じられなくなるのは寂しかったものの、シャルは――。


「えへへ……や、やっぱりキスって、良いよね?」

「ま、まあな」

「……えへへ」


 はにかむシャル――と、テントの天幕が開き、常駐の保険医が戻ってきた。


「んじゃ、とりあえず戻るよ」

「う、うん。 ……ありがとう、ヒルト」


 シャルのお礼の言葉を聞き、俺は救護テントを後にした。

 そして、テント内の事以外一部始終見ていた二人、ラウラと簪は――。


「ふむ」

「へぇ」


 何かを思案したのか、頷きつつスタートラインへと向かうのだった。


「……あの二人は一体何を考えているのだ?」

「さ、さぁ?」


 次の走者に選ばれた未来とエレン、不思議に思うも二人の事は考えないようにし、気持ちを百メートル走へと集中することにした。
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