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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第四十話 司令長官
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きたのは大したものだと言ってくれました。
くれると言うものは貰っておきなさいと言ったのはヴァレンシュタイン准将です。でもその後、にっこりと笑って最近肌が荒れ気味だから良い化粧品を買いなさい、そのくらいはお給料もアップするでしょうと続けました。
余計なお世話です! これでも気にしてるんです。私は敏感肌でなかなか合う化粧品が有りません。ちょっとした環境の変化や季節の変わり目でも結構苦労します。寒くなってきましたし、空気も乾燥するので大変です。
総司令部の最高責任者は現在ではグリーンヒル参謀長です。その次に来るのがヴァレンシュタイン准将、ワイドボーン准将、ヤン准将になります。元々は三人よりも上級者が居たのですが、皆総司令部から離れました。
いずれ新しい司令長官と新しい参謀長が決まります。総司令部の参謀はその時点で新たに選抜するそうです。ヴァレンシュタイン准将、ワイドボーン准将、ヤン准将が残っているのは昇進したのだからその分仕事をしろという事のようです。
多分当たっているのでしょう、私とバグダッシュ大佐も居残り組ですから……。その他に十人程、参謀が残っています。いずれも皆尉官です。つまり雑用係という訳ですがこれが結構大変です。
宇宙艦隊全体の決裁文書、連絡文書が来るんです。半端な量ではありません。皆毎日書類に追われています。私と言えば以前後方勤務に居た経験を買われて主として補給関係の書類の確認を行っています。
総司令部で三人の准将の役割は決まっています。文書のほとんどの決裁は事前にヴァレンシュタイン准将が確認してからグリーンヒル参謀長に届きます。他所からの連絡、問い合わせ等に関してはワイドボーン准将が行い、そしてヤン准将は昼寝か読書です。
ヤン准将に事務処理など無理、ヴァレンシュタイン准将とワイドボーン准将の言葉です。ちょっと酷いと思いましたが、ヤン准将は文句を言いません。言われた通り昼寝と読書をしています。一度仕事を手伝ってもらいましたが納得です。反って時間がかかりました。
三人の准将の机はほぼ三メートルおきに並んで置いてあるのですが、ヴァレンシュタイン准将の机には書類が山積みになっています。ワイドボーン准将の机にも多少ありますがヤン准将の机には書類は有りません。
ワイドボーン准将によるとヤン准将は平時では役に立たないのだそうです。“昼寝をしているのが奴も含めてみんなのためだ”と言っていました。ヤン准将はエル・ファシルで全ての勤勉さを使い果たしたと言っています。
ドアが開いてバグダッシュ大佐が入ってきました。少し早足でヴァレンシュタイン准将に近づきます。ワイドボーン准将もヤン准将も視線を大佐に向けました。
「オフレッサーが元帥府を開きました。その元帥府にミューゼル少将、リューネブルク少将、キス
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