沙都子IFルート
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せもう無理だと思われていたパンツ奪還が叶ったのだから。
──そう、圭一は自らモテモテパンツを脱いだのだ。
周囲が騒然とする中、圭一は再度呼び掛ける。
「沙都k「引っ掛かりましたわね、圭一さん!!」
────へ?
「嘘ですわ! 今までの全部!! すべてはモテモテパンツとやらを奪還するための方便でしたのよ!! ヲーッホッホッホ見事騙されましたわね!!」
我ながらなんたる最高の策だろうかと胸を張り自画自賛する沙都子。
「お、おま、お前……お前なぁ〜!!! やって良いことと悪いことがあるだろ!?」
──ドヤ顔も可愛らしいが今はその百倍腹立つ!!
「えぇ〜? なんのことだかさっぱり──にしても流石の演技力ですわね私! 女優も夢じゃなくってよ!」
おちゃらけた態度で尚もしらを切る姿に怒りを通り越して呆れてくる。というより怒っても無駄だろうなという一種の諦観である。まあ好きなわけがないという気持ちがあったから受け入れやすいというのもあるだろう。
ただそんな圭一とは裏腹に未だ信じられないという人がいた。レナと魅音だ。
「えぇ〜〜!!? ホントに今の演技なの!?」
「えぇそうですわ。 驚かせてしまってごめんなさい、でも成功率をあげたくて……敵を騙すならまず味方から、でしょ?」
「ホ、ホントのホントに嘘なんだよね沙都子ちゃん!?」
「はい。 ですから安心してください魅音さん」
「も、もぉ〜おじさんビックリしちゃったよ……心臓止まるかと思った」
「そんなに沙都子が俺の事を好きになるのがありえないか!?」
「け、圭ちゃん、別にそんなことは……あるかも」
「あるのかよ!」
全く……揃いも揃って失礼な奴らだぜ。
そんなささやかな悪態を心の中で吐いていると、沙都子が突然背を向けてどこかへ歩いていく。
「あ、おい沙都子どこ行くんだ?」
「圭一さんのために必死に演技したら喉が渇いたのでジュースでも買ってこようかと……圭一さんにも何か買って来ましょうか?」
「いや、大丈夫ありがと」
「いえ」
どことなく軽やかなステップで去っていく。演技ということにそこまで念をいれなくてもわかってるっての……。
「──ん、どうしたんだ梨花ちゃん、そんな顔して」
「百面相して恥ずかしくも慌てふためいていた圭一に顔を言われたくはないわ」
「え!?」
「冗談なのです。 なんでも圭一は真に受けすぎなのですよ〜」
「えぇ……?」
たまに妙に大人びた雰囲気を出すのはなんだろう……いつも誤魔化されるけど──
「それに、心配は無用、杞憂だったのですよ。にぱー」
こんな風にね。
胸の辺りで拳を握りしめ、想い
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