第4章:日常と非日常
第105話「夏祭り」
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「....よし、だいぶマシになってるな。...ほれ。」
「あむっ.....そ〜う〜...?」
「...午後もあるんだから元気だせ。」
クッキーを口元に近づけると、元気なさそうにアリシアはそれを咥える。
...本当に燃え尽きてるな...。
「...とりあえず、無事な面子で昼食を作るか。材料なら持って来てるし。」
ちなみに献立は冷やし中華だ。暑いしな。
「リインも手伝いますよー!」
「じゃあ、小さい食材を運んでくれるか?椿、葵、手伝ってくれ。」
「任せてー!」
「仕方ないわね。」
リインも手伝ってくれるようで、四人で昼食を作る。
「あ、昼食なら私が...。」
「シャマルは黙って主達を癒しておけ。」
「そ、そうやで?皆疲れてるから、シャマルに癒してもらいたいなーって。」
シャマルさんが手伝おうとすると、八神家全員でそれを抑える。
...そういえば、凄いメシマズって聞いた気が...。
「どうしたのですか?」
「...まぁ、気にせず用意するか。リイン、早速だけど....。」
「はいです!」
昼食を食べれば、皆も少しは元気が出るだろう。
「よーし!体力回復!」
「じゃあ、早速進めるかー。」
「うっ...。」
昼食も終わり、回復したと言い放ったアリシアに、容赦なく宿題を差し出す。
「ほら、後もうひと踏ん張りなんだから。」
「うぅ...はーい...。」
解き方さえ教えれば、アリシアはすぐに解いてくれる。
頭が悪いって訳じゃないからな。わかりやすくすればいい訳だ。
「........むぅ...。」
「.....。」
「司さん、奏、羨ましいのは分かったけど...。」
「ふえっ!?べ、別にそういう訳じゃ...。」
...あれ?なんか、教える側の視線が集まってるような...。
「あー、マンツーマンだからねぇ...。」
「それだけじゃない気がするが...。」
主に司、奏、椿からの視線が気になる。
なんというか、僕じゃなくてアリシアに対して羨ましいと言った感じの...。
「(....どうしたものかな...。)」
僕の勘違いなら、それでいいのだが、もし想像通りなら...。
...うん。向こう側からアクションがあるまで、受け身だな。
「...まぁ、とにかく終わらせるぞ。」
「おー...。...うん、終わりが見えてきたし、頑張ろうっ!」
未だ元気がないアリシアだが、頬を叩いて奮い立ったようだ。
これなら、終らせられるだろう。他の皆も大丈夫そうだ。
「終...わったぁああ!!」
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